第305話 就寝②

「んっ...? あれここは...?」


 私が目を覚ますとそこは【シュライン】にある私の部屋でした。


「なんでこんな所にいるんでしょうか?」


 そう思いながらしばらく考えていると...。


「エリーゼ! お待たせ!」


 と良いながらタキシードを着込んだケロナお姉様が目の前に現れたので驚きました。


「ケロナお姉様!? なんですかその格好!!」


 私がそう叫ぶと、お姉様はこう言いました。


「なにって...、今日は私とエリーゼのでしょう?」


 その言葉に私の頭が爆発してしまいます!


「えっ...!? えっ!?」


 取り乱す私を見たお姉様が「大丈夫?」と優しく声をかけてきてくれる。


「えっと...あっ! はいっ! だいじょうぶれひゅ!」


 大事な部分で噛んでしまう私の馬鹿!!


 顔を真っ赤にしながらそう答える私の顔を見て微笑んでくれるお姉様の笑顔は凄く眩しい...。


 普段こんな笑顔を見せてくれるのはサラ褒めている時だけだというのに、その笑顔を私に向けてくれているという事実に幸せの絶頂に達してしまう私!


 プシュ〜...。


 とまるで空気が抜けていくような音がしますが、これは私の思考回路がショートしてしまっただけです。


「エリーゼ? ちょっと大丈夫!?」


 そう言いながら倒れる前に私の腕に手を伸ばしてくれるお姉様のなんと紳士的な事か...。


(このエリーゼ! もう死んでも良いですわ!!)


 ケロナお姉様のあんな笑顔を間近で見られて幸せの絶頂に立つ私なのでした。

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