第282話 【生贄】⑨
パチクリ...。
再び覚醒した私を待っているのは勿論【雷鳴蝶】である。
「よかった、まだ壊れていなかったのね♡ さあ再開しましょうか」
私の体を持ち上げて左手に電撃を纏う彼女。
それを見た時に思わず笑いが止まらなくなってしまう。
「あはっ...!、あははははは!!!」
私は狂ったかのようにそう叫びました。
度重なる拷問によって、私の体と精神は既に限界を迎えていたのです。
言うなれば私の体は【極限】の状態に陥っていたのでした。
それを見た彼女はまるで壊れた玩具を見るような瞳で私の事を見つめてきます。
「あ〜あ...壊れちゃった...、お気に入りの玩具だったのに...、でも仕方ないよね? 壊れちゃったんならちゃんと
そう呟いた彼女は今まで見せた事のないほど大きな電撃を手に集めていました。
次の一撃で私を木っ端微塵にするつもりなのでしょう。
でも...それで良いのです。
どうせ抗っても私に【電撃】は攻略できないのですから...。
最後の一撃が私を貫かんと放たれた瞬間!。
「えっ...?」
何故か放たれたはずの電撃が蒼く変色し、術者である彼女を貫いていたのでした。
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