第281話 【生贄】⑧

 その後も私は電撃を浴びせられては気絶すると言うループを何度も繰り返されました。


 その結果、全身が黒焦げになってしまねないほどの激痛がずっと体内で回り続けているようで、ついに気絶する事さえなかなか叶わなくなってきています。


 ガチガチガチと歯を鳴らす私の弱りきった姿を見てご満悦そうな【雷鳴蝶】。


「ああっ♡ 壊れる寸前の少女の絶望した顔♡ もっとよく見せて頂戴♡ 貴女を殺せばきっと大量の経験値を得られるのでしょうけど...、こんなに頑丈で壊しがいのある玩具は大切に遊んであげないとね♡」


 パチッ。


 小さな電撃の音ですら恐怖心を覚えてしまっている私の体はすぐさま体を動かそうとするのですが...。


(ああ...、何で体が自由に動かないの...!)


 彼女の強力な電撃を何度も浴び続けた体では、まともに動けなくなっているのでした。


「そんなに怯えてどうしたの? ちょっと電撃を出しただけよ♡」


 私が嫌がる事をわざとねちっこく行ってくるので目の前の彼女は相当性格が悪いです。


 パチッ...パチチ...。


 目の前で何度も電気を出して少しずつ私に近づけてくる彼女。


「ほらほら、早く逃げないとまた当たっちゃうよ〜♡ 今度は何処に当たるかな〜?」


 ゆっくりと加工してくる電気玉は私の太ももに当たりました。


「あ゛ッ!」


 あまり威力がある物ではありませんが、電撃を受け続けた体には効果抜群です!。


 私の苦悶の声を聞いた彼女は舌舐めずりをしながら私の方に電撃を何度も浴びせてきました。


「良い声♡ もっと泣いて♡ 喚いて♡ 恐怖と苦痛にまみれた女の子の声を聞かせて頂戴♡。


 バチッ!! バチチチチチチチ!!! バチィ!!。


 凄まじい電撃の嵐の数々を受けた私は物言わぬ肉片になって行く感触が全身に染み渡る...。


 全身に痛みが回っているのに声すら出なくなるこの感じは正しく【死】が近づいている事の裏返しだろう...。


 まぶたが重くなって再び意識が遠のきそうになった時、ついついこう思ってしまうのでした。


(もう目覚めたくない...、誰か私を殺して...)

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