第278話 【生贄】⑤

 バチチ!! バチチ!!! バチィ!!!。


 私は【雷鳴蝶】に抱きつかれながらたっぷりと電撃を味わされてしまう...。


「あ゛ッ!!! あ゛あ゛あ゛あ゛〜!!!」


「ふふっ♡ 良い声♡ 本気で苦しんでいる若い女の子の叫び声って素敵よ♡」


 私は何度も力を入れて彼女の拘束から離れようとしますが...。


「は゛な゛せ゛〜!!」


 ドンドンドン!! と力強く押しているつもりでしたが...。


「ふふっ♡ くすぐったいじゃない♡ そんな弱々しい力じゃ私の拘束から逃れる事はできないわよ? ほらっ最大出力(嘘)♡」


 バチチチチチチチ!!!!!!。


 更に電圧が上がり私の体は完全に飲み込まれてしまう...。


「ひっ...ッ!! い゛や゛ぁ゛!!!」


 私の叫び声を聞いている彼女の顔は凄く歪んで見える...。


「ああっ♡ 強い女の子が見せる苦痛と苦悶の顔♡ 最高♡ この声を聴いているとゾクゾクしちゃう♡ さぁ...可哀想だしそろそろ殺してあげようかしら?」


 今の私はその言葉に希望を持ってしまいかねないほど追い詰められていました。


「もうごろじて...ぐだざい...」


 思わずそう口に滑らしてしまう私を見た彼女はより一層の笑みを浮かべてこう呟きました。


「良い顔♡ 心が折れてしまったのね♡ でも残念♡ 今からもっと追い詰めてあげる♡ 殺さない程度に甚振って苦しめて絶望させてあげるから楽しみにしていてね♡」


「ぞ...ぞんな...」


 両目いっぱいに涙を溜めて流す私を見て更にゾクゾクしてしまったのでしょう。


 彼女は私が気絶するまで電気ショックを与え続けてくる。


「あ゛あ゛あ゛あ゛〜!!!!」


 そんな様子の私を見てプラルは「ここまでね...」と呟き席を立つのでした。

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