第261話 夢?③
私がいきなり泣き出したので困った表情で私の方を見てくる赤髪の少女。
「おいおい泣くなよ、せっかく助けたのにそうやっていつまでも泣かれてちゃ助けた意味がないだろう?」
(でも...でもっ...)
「はぁ...、仕方ないなぁ...」
彼女はそう言いながら自らが巻いていたマフラーを私の首に巻いてくれました。
「これはここら辺にいる羊の化け物から採取した毛と私が抜いた髪で編んだ特別性のマフラーさ、私の魔力が込められていてちょっとやそっとの攻撃なら弾いてくれる優れ物、妹であるお前には特別にこれをやるからさ、泣くのをやめろって!」
(...ありがとう)
私の首に巻かれた赤いマフラーはとても暖かくて優しい匂いがします。
「やっと泣き止んでくれたか!、っで? あんたの名前は?」
そう言われたので私は答えました。
(ケロナ! ケロナ=◯◯◯◯!!)
私が答えると彼女も答えてくれます。
「ケロナ=◯◯◯◯?、◯◯◯◯って事はつまりそう言う事なのか...、縁っていう物はいつの間にか出来てる物なのかもしれないな...、ちなみに私の名前は◯◯◯◯=◯◯◯◯だ! これからよろしくな!」
(えっ?、聞こえないよ?)
彼女の口を何度見ても音が聞こえてきません。
(あなたの名前はなんて言うの!?)
私が叫んでも彼女はやれやれと言った表情で口パクをするのみ...。
そのやりとりをしばらくしていると、私の意識は別の場所で目覚めるのでした。
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