第255話 若頭との宴会

(おほっ...♡)


 私は口にも顔にも出さないが、内心興奮していました。


 炊き立ての大盛りご飯の横には野菜のおひたしとお豆腐、そして鯛のお刺身が並んでいます♡。


(このザッ・和食って感じ...嫌いじゃない!)


 おひたしとお豆腐、そして刺身にも醤油が合う♡。


 おひたしとお豆腐には醤油をちょっぴりかけて食べました。


(う〜ん♡ この薄味♡ 素材の味を活かした料理は健康にも良いし美味しいんだよね〜♡)


 副菜でもこれだけ美味しいのだ。


 主菜の刺身が不味い訳がない。


 醤油を入れた小皿に少しだけわさびを投入してから刺身を漬ける。


 満遍なく刺身に醤油が付いたのを確認したら、それを口に含む...。


 もみゅもみゅ...。


 醤油特有の味とわさびのツンとする感じが堪らない♡。


「はぁ...♡ 美味しい..♡」


 思わずトロン...とした表情でそう漏らしてしまい、エリーゼが過剰に反応してしまう。


「お姉様がそんな表情をなさるなんて...! 和食...! 恐るべきですわ!」


 ちなみに、サラはいつも通り「美味しい!」という簡素な感想を呟き、レイナは色々と食レポ的な事を言い始めていました。


 まあ、今は周りの雑音なんて気にならないけどね。


 とにかく目の前にあるご馳走が美味しすぎて他の事に頭が回らなくなっている私なのでした。

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