第254話 若頭との決着!②
〜決着後〜
何故か私達は若頭の家で宴会をしていました。
「いや〜...負けた負けた! なんかいっそ清々しいわ!」
「なんかあなたキャラ変わってません?」
マサツグの言葉にレイナは少し変な顔をする。
私の一撃でなんとか勝利は収めたのだけど、決着の後から若頭の態度が明らかに変わっていました。
呪いにかかっていた時は頼りない感じだったはずの彼ですが、時間が経てば立つほど本来の彼に戻っているようです。
「ケロナ...だったよな? まさか俺が負けるとは思わなかったわ! レイナの件は一度諦めるが、完全に諦めたわけじゃないからな! いつかはお前に勝ってレイナを嫁に迎え入れてやる!」
私の肩に腕を置いてニコニコと笑っている彼の表情はとても良い物でした。
「悪いけどレイナはあげれないよ? 私達の大事な仲間だからね」
そう答えると彼は再び大きく笑い声を上げる。
「はっはっはっ! だからこそ価値があるんじゃね〜か! レイナの事を認めているからケロナも彼女を仲間に入れてるんだろ?」
「それは...そうだけど...」
「本当にいい女を仲間にしたよな! レイナと一緒に旅ができるなんて、ケロナが本当に羨ましいぜ」
彼はそう言いながらも負の感情を一切見せてきません。
それどころか正の感情のみで私に話しかけてくるのだから嫌な気分がしないのだろう。
まるで裏表がない人みたいで凄く接しやすいのだと思う。
「今日は俺の奢りだ! たっぷり食え!」
彼がそう言うとヤ◯ザの人達が美味しそうな料理を私たちの前に運んでくるのでした。
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