第4話 安心と、始まり



 それの見た目は、元の世界で言うなら猪である。ただ、ねじれた角と大きな牙が生えていて、山のように盛り上がった背中からゴボゴボと沸騰するような音が聞こえるような、異質な姿ではあるが。

 どういう生態なのか全く分からないその猪は、真っ直ぐとこちら見つめ、そして恐怖の意思を発しながら私に狙いを定めて突っ込んできた。……魔力ではない私の力におびえているようだった。魔物とやらは人間と違って、私の力を感じ取れるのかもしれない。



「危ない……!!」



 ユーリは視界を邪魔するフードを跳ねのけ、剣を掴んで私の前に飛び出してきた。しかし猪は彼の構える剣にぶつかることなく、念動力で作った透明な壁に勢いよくぶつかって跳ね返される。

 目の前で起きたことが理解できず、ユーリの思考が固まっているのが良く伝わってきた。しかし、それにしても大変な衝撃だった。トラックに突っ込まれた時くらいには力が強かったのだがこの猪は化け物ではないだろうか。



(あ、いや、魔物って呼ばれてるから間違いなく化け物だよね)



 それならこの力強さも納得だ。冒険者は魔法を使ってこういうものを退治し、人間世界の平和を守っているのだろう。元の世界でも、ここでも、同じだ。人とそれ以外の生物の生存競争。住み分けられている間はいいが、暮らしが衝突してしまったなら奪い合うしかない。……この猪も、私を排除する殺すつもりなのだから、これはしかたないことなのだと自分を納得させた。


 念動力で猪を宙に浮かべ、抵抗し暴れるその体を捩じ切った。私の念動力には、肌に触れるのと似たような触覚がある。命を奪った感覚はしっかりと私に伝わってきて――――少し、心が疲れる。人間は生きるために命を頂いているとはいえ、生存競争だとはいえ、相手が私を殺そうとしていたとはいえ。殺す行為が心地よいはずはない。

 超能力者は能力制御の関係か感情の起伏が少ないと言っても、何も感じない訳ではないのだ。ほんの少しだけ息を吐いた。



「どういうことだ……? 君は、魔力を持っていない、はずだが」



 おそるおそる背後の私を振り返ったユーリの言葉遣いが下町っぽい荒々しいものから、丁寧で少し堅苦しいものに変わっているのを感じる。正確な言語を理解している訳ではないが、精神感応の感覚的にはそうなのだ。驚きのあまり言葉に気を使う余裕を失くしてしまっているらしい。いろんなことに気を遣う思考の余裕がなくなっている。

 隠していただろう髪を晒してしまっているというのにそちらに全く意識が向いていないことからもそれは明らかだ。



(……ずっとフード被ってたのは髪が真っ白だったからか)



 彼がフードを外して露わになったのは、光を受けて眩しいほどに輝く白い髪。髪の毛一本も零れないようにするためか、丁寧に編まれた三つ編みが背中に垂らされている。この世界でこの髪色を晒しながら生きるのはたしかに、とても苦労するだろう。隠して当然だ。

 私を見つめる瞳は燃える夕日に似た色で、それを縁取る長い睫毛は少し赤みがかっている。髪の色と相違があるのはどういうことだろう、と少し不思議だが私の美的感覚では美しく見えるので不自然ではない。むしろ整った顔立ちと相まって、神秘的だとすら感じる。



(あの二人組は……もう、戻らないから……今が話すチャンスかな)



 二人組の態度には苛立ったし、その思考は不快であったけれど死んでほしいとまでは思っていなかったので気の毒に思うが、何を思ってもあの二人は帰ってこない。あとで手を合わせて弔うとして、まずは混乱中のユーリに事情を説明することにした。




――――――




『と、まあ、こんな流れでした』


「……ところどころ理解が及ばない部分はあったが、おおよそは分かった。君は異世界から来た異世界人で、チョウノウリョクシャという存在だということだな。しかしその“チョウノウリョクシャ”とはなんだ?」



 私の精神感応で意思の疎通は成り立つが、全く別の言語で話しているため同じ意味の単語がない、つまり存在しない単語は意味が伝わらない。こちらの世界には「超能力者」という存在がないので、それに相当する言葉も存在しないのだ。何と伝えるべきだろうか。



『魔法でも魔力でもない、全く別の力で同じような現象が起こせる人間……と言えば伝わります?』


「そんな者がいることに驚きだが……実際にこうして妙な会話もしているからな。……異能者、と呼ぶべきだろうか。まるで御伽噺だ」



 異能者。こちらの世界の言葉ではそういう定義になるようだ。この世界の童話には魔法ではない力を使う特別な存在が出てくることもあるらしい。彼は私をそういう者と思うことにしたようだ。

 ……感覚としては元の世界の日本で、目の前に突然魔法使いが現れたようなもの、だろうか。私としてはこの世界の誰もが魔法を使っている方が不思議なのだけど、ユーリからすれば私の方が摩訶不思議な存在なのだろう。



「君が先程火山猪を退治した力は魔法ではなく、その異能を使ったんだな? だから魔力がなくてもああいう現象が起こせる、と」


『はい。突拍子もない話でしょうけど……信じてもらえますか?』


「……君が嘘をついていないのは何故か分かる。それに異世界の人間というのは珍しいが、いない訳ではないんだ。君みたいに特殊な存在なら、そうなんだろうと納得もできる」



 とても遠いよその国の話だが、異世界の人間を定期的に呼び寄せている場所があるのだそうだ。その国は閉鎖的なので詳しいことは分からないが、異世界の存在についてはこの国でも認知されており、異世界人を召喚しようとする者がいた時期もあったという。

 だが、やっていることは拉致に等しい。人道的ではないと禁止されたその研究を続けている誰かがいて、私を召喚してしまったのではないか、というのがユーリの推測だった。



「君は異世界に拉致されたようなものだ。普通なら君を召喚した誰かが君の面倒を見たのかもしれないが……違法行為に手を染める輩だからな。何をされるか分からないし、逃げられたのは幸いだったと思う」


『まあ、おかげで身一つで放浪するハメになりましたけど……あ、あのローブだけは持ってましたが』



 私としてはあまりの騒がしさに睡眠の妨害されたのが邪魔だったので移動しただけだが、どうやら相手は犯罪集団だったようだ。寝ぼけて移動したために場所も相手も分からなくなっている現状を多少嘆いたものだが、結果的によかったのかもしれない。

 ……いやどうだろう。超能力を使って締め上げたらやっぱり帰る方法の手がかりくらいは見つかっただろうか。今更過去をどうこう考えても仕方ないけれど。



「……その状況でよく色判定を受けようと思ったな。度胸がありすぎないか?」


『超能力があれば大丈夫だと思っていたんですよ。魔法は私の力と似ていると感じていましたし、まさか無色透明になるとは……』



 こればかりは本当に、見通しが甘かった。異世界人が纏う気は私と同質のものに思えたのだが、似ているだけの別物で。元の世界でもこの世界でも結局、私は異質な異物でしかない。……私もこの世界ならきっと普通の人間になれると、勝手な希望を抱いてしまったのが間違いだった。



『でもユーリさんに会えたので結果的に良かったと思うことにしました』


「……一つ疑問なんだが。初対面で何故、私をそこまで信用する?」



 それはもちろん、思考を読んだことでユーリがとんでもないお人好しの善人だと判断したからだ。問題はそれを彼に伝えなければならないことである。

 思考を読まれる、心の内を知られるというのは誰でも忌避するものだ。許可を取らずに心の内を探るのはいちじるしくモラルの欠如した行いである。私もそれは充分理解しているし、今のような状況でなければ精神感応で他人の思考を読んだりしない。

 でも、今はこの力に頼らないと私は本当に、何の情報も得られない。誰とも会話できず、世界の道理を何も知らず、異世界にただ一人。生きていけるはずがない。



(……使い慣れてないせいか、調整もできないし……)



 私が使っている精神感応は、大きく分けると二種類の力に分類される。「伝える」と「読み取る」の二つに。どちらか片方を使うことも、両方同時に使うこともできる。合わせて「精神感応テレパシー」の能力だ。

 読み取る力を使っている間は、声に出された言葉だけでなく思考や感情も同時に読めてしまう。同じように私の言葉を伝える力を使っている間は、私の伝えたい言葉だけでなく思考と感情が伝わるだろう。この能力を使ったコミュニケーションでは絶対に嘘がつけない。嘘であることすら伝わるからだ。


 伝える情報、読み取る情報を選り分けられるような便利さはこの能力にはないのである。動作に意志を乗せて意味を伝わりやすくするだけならできるのだが、これは少し力の使い方が違うので別として。会話出来るレベルの精神感応は、オンオフのどちらかにしかできない不便な機械と同じだ。全部伝わるか、全く伝わらないかの二択しかない。

 そして、これからも私はそんな精神感応の能力を使う。意思の疎通を図るためには必要不可欠で、使い続ける以外の選択肢はない。



(だからこそ、これは絶対に言っておいた方がいい。あとから教えた方が、信用に響く)



 不快感を持たれるのは覚悟の上。それでも私は貴方の心を読む能力を使っていると、相手に伝えておくのが道理というものだろう。私は彼のお人好しな部分を利用しようとしているのだから、せめて誠実でいたい。



『実は私、こうして話すために思考を読む、読ませる力を使っているので貴方が考えていることも丸分かりなんです。だから今、知られたくないことは考えないでくださ……いね……』


「……………もしかして、今の……伝わったか?」


『……伝わりました』



 思考は言葉よりも早いものだ。頭の回転がいい人ならなおさら、ほんの一瞬であらゆる考えが巡ってしまう。

 私は精神感応で普段から人の心を読んでいる訳ではない。勝手に聞こえるならともかく、自ら読もうとしなければ分からない力だから、この能力は使ってこなかった。……そう、つまり、使い慣れていないのである。



(やってしまった……読む方、切っておけばよかった)



 相手への注意の仕方も伝え方も自分の力の使い方もまったくもって配慮がたりなかった。おかげで彼が己の生い立ちを思考してしまったものを、しっかり読み取ってしまったのだ。……秘密を暴く気なんてなかったというのに。


 彼は、本名をユゥリアス=リィ=ドルアという。ここドルア王国の、現国王の弟である、らしい。


 精神感応の「伝える力」と「読み取る力」のスイッチは別であるため、片方だけ使うことは可能である。いままで私が一方的に人の心を読んでいたのとは逆に、私が思っていることだけを伝えるのもできたはずなのだ。……両方使いっぱなしにしていたことをとても後悔した。後悔しても遅いのだけれど。



(立場を失くした王族かぁ……)



 ユーリは国王の弟。つまりれっきとした貴族、しかも王族である。だが、王族としてはかなり“色が薄い”ため、病弱で表に出られないということにされ、その存在はほとんど“ない”ものとされている。血筋としても前国王夫妻の正式な子で直系王族のはずだが、この世界は魔力の色がすべてだ。

 色が薄いと判断された彼は、当然社交の場に出されない。侍女や執事などの従者もいない。両親、兄弟はまるで自分が視界にいないかのように振舞う。彼の居場所は血族の中にも貴族社会にもなかった。

 生まれた世界で存在を無視される代わりに、外での自由を得た。いや、認識されないからこそ好き勝手出来る、というべきか。今は王族として与えられている資金で魔力の少ない者を保護する施設のようなものを運営しているようだ。……かなり、ものすごく、本当に、苦労している。



『――というところまで伝わりました』


「……全部じゃないか」


『まあ、その、これは不可抗力と申しますか。私もこの力は普段使わないので色々と慣れてなくて……ごめんなさい。でもこの力で知ったことは絶対に他言しないと誓います』



 精神感応の扱いには本当に注意が必要だと学んだ。しかし、この世界で生きるために私はこの力を使い続けるし、人の心を読み続けるだろう。それが心苦しくないと言えば嘘になるが、使わない訳にはいかない。私も生きるために必死だ。



「……君が意図せず私の秘密を知ったことも、それを申し訳ないと思っているのも、本当に誰にも話す気がないのも伝わった。この件はもう、仕方ない。私も迂闊だったし、他言しないでくれればいい」


『……ごめんなさい。ありがとうございます』



 ユーリは複雑そうな顔をしたが、深くため息を吐きながらひらひらと手を振って見せた。この話はもうおしまいだ、気にするなという意味だ。

 相手の心を読む力であると同時に、自分の感情や思考もダイレクトに伝わるのが精神感応だ。私が悪いことをしたと本気で反省していることも、秘密を守るという言葉の本気の度合いもちゃんと伝わったのだろう。



(これだけの秘密を暴いちゃったのに、許してくれるんだもんね……いい人すぎて申し訳ない)



 思考を読まれるという状況は普通に誰でも嫌なものである。ユーリにだってその気持ちはあるものの、私の状況では仕方がなかったと納得してくれていた。……もっと私を責めたり、怒ったり、気持ち悪がってもいいのに。そういう感情はないのだ。人が良すぎてこちらがいたたまれない。



「その力は他には漏らさない方がいい。心を読む魔法もあるにはあるが……外道魔法だからな。君を召喚したものと同じく、禁じられている魔法だ」


『分かりました。……でも、黙って心を読んでいるのは悪い気がしてしまいますね』


「いいや。“知らぬが仏”と言うじゃないか。心を読まれていることを本人が知らず、君が知ったことを誰にも他言しないならそれは読まれていないのと同じだ。君は心苦しいかもしれないがな」



 「知らぬが仏」という言葉そのものがこちらにある訳ではないが、そういう意味の慣用句を使ったようだ。たしかに、心を読まれているのだと知らなければ煩わされることはない。

 認識できないものは「ない」のである。楽しい海水浴をしている傍で鮫が泳いでいても、知らなければ楽しい時間が続く。そのまま事故が起こらず海水浴を終えたなら、鮫はいなかったも同然だ。

 そう考えるとユーリには悪いことをしてしまった。彼は知ってしまったから、私が居る限り思考を読まれているのではと気にすることになり、心が休まらないかもしれない。



『すみません、黙っておけばユーリさんを困らせることもなかったでしょう』


「いや、いい。君は誠実でいようとしただけだ。……君、自分では冷静だと思っていて、人に気を回す余裕が全くないくらいには焦っていることに気づいていないだろう?」


『…………自覚ありませんでした』



 私は至って落ち着いているつもりだった。しかし、言葉と共に感情を受け取っているユーリが焦っていると言うのだから、そうなのだろう。

 たしかに、状況を考えれば冷静でいられるはずもない。衣食住はなく、金もなく、魔力無しの無能と断じられ、そんな状況で目の前にお人好しのユーリという人間が現れたから、とにかく彼を味方にしなければと必死になっていた気がする。



「私は異世界から拉致された被害者を放っておけるような性格じゃない。だからもう、安心していい。君の身柄は私が責任もって保護しよう」



 それが彼の本音であることは精神感応で伝わってくる。それを聞いた瞬間、ふっと体が重くなった。いや、変に強張っていた体の力が抜けたことで重くなったと感じた、というべきか。感じていなかった倦怠感を覚えて思わず座り込んでしまった。



「大丈夫か……!?」


『ああ、はい……なんでしょうね、この気持ち。私、感情の起伏が少ない性質たちなんですが……多分いま、安心と貴方への感謝でいっぱいですよ』



 超能力者は感情の起伏が少ない。無感情という訳ではないのだが、感動して泣いたり、怒って怒鳴ったりといった強い感情とは無縁なのだ。心が揺れれば超能力が暴走することもあるから、そういう風に生まれついているのだろう。

 だから大きく揺らぐ感情には慣れていないし、今は強めに心が動いたせいでなんだかとても落ち着かない。普通の人間、とくに感情豊かな人間は毎日これを味わいながら生活しているのだろうか。だとすれば尊敬する。……絶対、疲れるだろうから。


 自分に影が差したので顔をあげたら、私を心配して覗き込んでいるユーリと目が合った。しかし一秒ともたず、彼は夕日の色の瞳を揺らしてそっと私から目を逸らす。……なにやら照れ臭く思っているようだ。



「……君のその力は危険だな。君の言葉と一緒に感情が流れ込んでくるし、なんというかその、自分に向けられた感謝がくすぐったい」



 感情が伝わる感覚は経験しなければ分からない。同調、共感、そういう言葉がふさわしい感覚で、相手の感情をリアルに体験してしまう。その感情が悪質だと不快に思うし、逆に好意は心地よく思うことが多い。

 精神感応フル活用でコミュニケーションを取ったのはユーリが初めてなので、他人が自分と同じ感覚を知っているというのは少し不思議な気分だった。



『……でも、満更ではないと』


「くっ……そこまで読むのはやめてくれないか。恥ずかしい」


『この能力、読む情報を選んだりできないんですよ。全部伝わるか、一切伝わらないかのどっちかです。会話してる間は諦めていただくしか……』


「……そうか。それなら、仕方ないな……うん。君の前では悪だくみなどできない、ということか」



 そもそも貴方は悪巧みなんてできないでしょう、人が良すぎるから。と伝えたら軽く咳払いされた。誤魔化したつもりだろうか。

 しかし、こうして思考を読むことを普通に受け入れてくれるとは思わなかった。ここまでくると彼のお人好しぶり、人の好さには何か理由がある気がしてくる。……この性格になった理由が、きっと何かあるのだ。普通、こうはならないと感情に疎い超能力者でも流石に分かる。



「君にはすでに秘密を知られてしまっているから……思考を読まれて困ることはあまりないと思うが、やめてほしい時は声をかけよう」


『そうしてください。そういう時は絶対読みません。……私がこちらの言葉と文字を覚えられれば、この力を使わなくてもいいんですけどね』


「なら、それがまずやるべきことだな。ホームに戻ったらさっそく教えたいが……そういえば、君の名前をまだ聞いていなかったな」


『ああ、そうですね。私は遥です、明日見 遥。改めてよろしくお願いします、ユーリさん』



 立ち上がって手を差し出すと、ユーリは少し不思議そうな顔をしながら手を握り返した。こちらには握手という挨拶がないらしい。でも、私が手を差し出した意味も望んでいることも精神感応の影響で分かったので応えてくれたようだ。



「私はユゥリアス=リィ=ドルア。ドルア王国の、現国王の弟ではあるが王族としての活動はしていない。これは君以外に明かしていないので、ユーリと呼んでくれ。よろしく、ハルカ」


『……何故いまそっちの名前を?』


「君が秘密を暴いてしまったと気にしていたからな。私からこうして話した事実があれば、少しは落ち着かないか?」



 そう言って笑って見せたユーリの優しい顔に、並大抵の事では動かない心が少し波立ったような気がした。……だって、人が良すぎて心配になるだろう、これは。騙されて利用されそうだ。現に私だって、この人のお人よし具合を利用しようとして近づいたのだから。



(……この世界で初めて私に手を差し伸べてくれた人だ。せめて、私の力がこの人の役に立って恩返しできるよう、頑張ってみよう)



 暮らしの目処が立ったことで、目標もできた。元の世界に戻る方法を探しつつ、色々とやらかしてしまったユーリに対してお詫びと、そして恩返しを。ここからが、異世界生活の始まりだ。



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