125話

エリーナ達貴族組はアスランと会話を楽しんだ後、騎士団や他の貴族へと交流に向かった。


アスランが一人になったことでディーネやカルラといった仲間達が集まってきた。


そしてアスランの元へやってきたミヤが泣きながら抱き着いてきた。

「心配したニャ。心配したニャ。無事でよかったニャ」


「心配かけてごめんねミヤ。そして増援を連れてきてくれて有り難う」


その光景を見ながらも全員が皆アスランの無事を喜んでいる。


ハクもミヤを尻尾でよしよしと慰めている。


こうして仲間とも沢山語らった後にアスランは今後のことを話すことにした。

「これからのことなんだけど皆いいかな?」


「もちろんです」


「具体的な内容は決まってないけど、これからは妥協せずに本気で強くなろうと思う」


「ご主人様は今でも強いと思うにゃ」


「まだまだ足りない。まあ、急には強くなれないかもだけど、装備やスキルの魔導書など己自身を強化してくれる物を積極的に探しながら旅をしようと思う。フローズンの最後の言葉は大切にしたいんだ」


「分かりました。私達も全力でお支え致します」


「カルラ有り難う。ただ、楽しみながら前提だけどね」


今後の話をしているとディーネが伝えるか迷いながらも話に割って入ってきた。

「宴の後にしようかとも思いましたが、今後の話をしていましたので宜しければフローズン様の伝言をお話してもいいですか?」


そんな言葉を聞いて何かを察したのかミケは未だに泣いているミヤを連れて食事に行った。


それを見た他の者も席を後にし残ったのはカルラとソフィアだけだった。


「もちろん」


「え~っと、何から話そう…。」


「そんなにあるの?なら、フローズンが消えた瞬間に残ったこの宝石見たいな綺麗な精霊の宝珠から聞いていいかな?」


「はい、名前はおっしゃる通りです。精霊の宝珠には精霊の記憶が詰まっているそうです。そしてその記憶を媒体として精霊達が力を貸してくれるそうです」


「それは凄いな?ちなみにどんなことが出来るの?」


「今まで使ったことのある魔法は記憶を読み取った精霊が力を貸してくれる場合なら同じことが出来るそうです。」


「それは無詠唱でも使えるってこと?」


「そうです。ただし記憶を読み取って協力してくれる精霊がいた場合はと言っていました」


「この精霊の宝珠は精霊が亡くなった時に必ずに残る物なの?そして本人以外も使えるの?」


「いえ、精霊の清らかな心と意思が重なった時のみ授かると言っていました。そして本人以外には使えないそうです」


「そう。最後まであいつは…有り難う」


アスランは天に向かってお礼を言った。


「次の話にいってもいいですか?」


「そうだった、他にもあるんだね。この話だけでも凄いのに…。」


「次はアスラン様自身についての話になりますが、他の人にも聞かれても大丈夫ですか?」


アスランは見渡せばカルラとソフィアだけとなってることにビックリしたが、納得もした。


「ああ、大丈夫だ」


「精霊の宿主の話なのですが、アスラン様も聞いていると思いますが人一人に精霊は一体のみと?お間違いないですか?」


「ああ、フローズンからはそう聞いている」


「実はそれは正しいそうなのですが、アスラン様に限ってては精霊の拠り所が二つあるそうです。フローズン様自身も何故二つあるか解らないそうです」


そんな中アスランとソフィアだけはもしかしてと考えていた。


「そうなんだ」


「なので、もし精霊との親和があえば宿主になれるそうです。親和性がどのくらい必要かなどや条件は今までにないケースなので何も解らないと言ってました」


「そ、そう。驚きすぎて頭が整理できないや」


「さらには…。」


「まだあるの…、ハハハッ。」


アスランは流石に苦笑いをしている。


その後ディーネは精霊の装備のことや精霊の秘薬など精霊についての効果や能力など沢山のことを伝えてくれた。


最後にアスランのことではないが、ディーネに精霊の街を前あったようにして欲しいと頼んだそうだ。

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