そのヨン

 夜8時半。


 姉はお風呂を済ませ自室に。


 それを確認し、僕はこっそりお風呂場へ。




 


 15分前からスタンバイをし。


 姉の風呂上がりをじーっと待った理由。


『洗濯物』と言えば、みなさんもうお察しだろう。






 数々の失敗を重ねた僕がたどり着いたこの作戦。


 それこそが……





 姉の使用済み下着をクンカクンカ大作戦!!!!









 脱衣所の洗濯機。


 その中には姉の使用済み下着が眠っている。


 それを探し当てて、ただクンカクンカしたい!






 姉は脱いだ物を直接洗濯機に入れる。


 それはもう確認済みだ。





 あとは僕がこの手でお宝を探し当てるだけ。


 姉は今部屋にいるので一切の邪魔も入らない。


 この作戦に失敗などあり得ないのだ。







 そうと分かればいざ出陣!









 脱衣所に忍び込み。


 目標の洗濯機の前に。


 荒ぶる気持ちを抑えながらそっと蓋を開ける。








 父のパンツ……汚い。


 母の寝間着……興味ない


 僕が今日ちょっとだけ漏らしたズボン……臭い。







 ダミーたちを跳ね除け。


 僕は必死になってお宝を探った。


 姉の汗がみっちりと染みた、たった一つのお宝を——!












 ……手触りのいい赤いブラ。











 これだぁぁぁぁっっっっ!!!!













 勝利を確信した僕。


 恐る恐る手に取って。


 狂ったように匂いを嗅ぎまくる。








 スゥゥゥゥゥゥゥゥ……







 ……はぁぁぁぁぁぁぁぁ。







 スゥゥゥゥゥゥゥゥ……。






 ……はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!








 このちょっぴり汗が滲みてる感じ。


 これがもぉぉぉぉぉぉたまらない。





 僕は下着を鼻に押し当てて。


 いや、もはや鼻の穴にねじ込んで。


 可愛い姉の匂いを欲望のままに堪能した。
















「お前お母さんの下着で何してんの」













「姉よ。今なんと」





「だからお母さんの下着で何してんのって。てか早く退けよキモい」







 歯を磨きに来た姉。


 その一言で僕は……。







「ちょっと死んでくる」




「あっそ。勝手に死ね」






 涙ながらに死を決意した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

入浴中の姉の裸を見たいだけの僕と、覗こうとしている僕を見つけた時の姉の反応 じゃけのそん @jackson0827

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ