ミム・2

「どうしたの? 急に」


 ミムは何事もなかったように、不思議そうな表情を作った。

 これなら怪しまれることはないはず。

 むしろ、かなりかわいいんじゃないかな。自画自賛かもしれないけど。


 と思ったが、

 ヒロハルは、真っ赤な顔で目をキョロキョロ泳がせていた。

 不審者すぎる。


(ま、まさか……

 もしかし…………て)


 見られてた?!?!


 窓をチラ見したら、

 カーテンが……半開きです!!!





 ミムの顔は、


 ――――さあーっ――――、

 音を立てて真っ青になり、


 ――――かあーっ――――、

 湯気を立てて真っ赤になった。





(見られてただけならともかく、

 ひょっとして盗撮とかされてたかも?


 それってもしかして、

 盗撮した動画をエロサイトにUPされる流れ?


 ていうか最悪、

 動画をネタに脅迫されて、いまここで、無理やり…………


 ブ ッ ス リ されちゃう展開!!?


 私知ってる…………。そういうジャンル? あるんだよね?)


 詳しいな。





(いやいや、まだ見られたと決まったわけじゃ。

 むしろ、見られたかどうか確かめるチャンスでは?

 だったら、ここは探りを入れるところから……)


 ミムは<笑顔:三 心配:七>の表情で、あくまでもふつうぅーに聞いてみた。


「ヒロくん、なんか、顔赤いよ?」


「そ、そうか?

 ……お前もな」


「え?

 あ、暑いからね」

「あ、暑いもんな」

「「あははははははは」」


 エアコンの設定温度は22℃だったが。

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