第二章 親友と彼女の口論。

8話 旅行の落とし前。

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高校に入学して一ヶ月、そして、あのプール旅行から4日が経った。


「ふぅ………今日から学校だな。」


俺が制服に着替えていると、美春が隣に来た。…なんとなく嫌な予感がする………


「そうね、それはいいとして……亜希菜!」


美春が呼ぶと亜希菜がやってくる。


「勇気君。…この落とし前どうつけるつもり?」


「………は?ごめん、もう一回言ってもらえる?」


俺は聞き間違えかと思い、聞き返す。すると美春が怒ったように言った。


「だから、この落とし前どうつけるつもりって言ってんの!」


「いや、だから…その落とし前って何なんだよ?」


俺がそう言うと二人はため息をついた。


「勇気君…旅行の時、部屋を別々にしたじゃないですか!」


「そうよ!おかげで…」


「………おかげで?」


俺は恐る恐る聞いた。


「おかげで…勇気を「勇気君を襲えなかったじゃないですか!」襲えなかったじゃない!」


「………旅行じゃなくても同棲してるんだし、襲う気なら襲えるよな?………は!待った、今のな─」


俺は、自分の言ってることが『どうぞ、襲ってください』と言ってるのと一緒だと気付き慌てて訂正するが……


「「え!?………それって、襲っていいってことなの!?」ですか!?」


「………………………………………」


俺は、しばらく考えたあと、家を飛び出た。



登校する道中、俺は思った。


旅行時は拒んでしまったが、あんがい俺は、嫌じゃないのかもしれない。


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