性欲高まる
仕事をしていると疲れてしまって、感情が豚骨ラーメンを煮出して、どろっ、とした感じになった。いろんな感情が暴走状態になる。特に性欲。下腹部が熱くなってしまい、女性社員の首からぶら下げている名札を見ても欲情するようになってしまった。自分が変な人間なんじゃないかっておもってしまって、こんな変な自分を嫌わないで、っていう思いから対人恐怖症がでてしまう。ちなみに彼女もいなく、ここ1年風俗にも行っていない。5時になり退社する。
ある夏の暑い日、帰り道電車の中で、女子高校生の集団とかちあった。張りのある肌。白い学校の制服と短いスカート。生というか性の香りがむんむんと電車の中に立ちこめる。
「そういえば、課題もうやった?」
「やってない」
「授業中ずっと内職してたわ」
「まじ。受ける~」
「あの、体育の教師のウチヤマ、マジむかつかね」
「分かる分かる。マジむかつくわ」
「これ昨日渋谷で買ったキーホルダーだけどかわいくない?」
「まじ! かわいー!」
女子高生の声までも生の息吹であふれている。きらきらとしている。ぴちぴちと輝ききらめいている。下腹部が熱くなる。もじもじと足を動かすしかなかった。女子高生の持ち物までなまめかしかった。
女子高生が肩から掛けている革のカバンが目の視界にちらちらと入ってくる。下腹部がどんどん熱くなってくる。早く帰って自慰行為をしなければ。
仕事で疲れ切ってしまい、なおかつ風俗にも行くお金がないので風俗を我慢していたら女子高生のカバンにまで欲情してしまうようになってしまった。
帰ってエロアニメで何回も自慰行為をする。何回も何回も。それからは、女子高校生の集団の中でかち合うと、思わず革のかばんを見てしまい下腹部を熱くしてしまう。
このままじゃ犯罪者になってしまうと思い、いつも通っているメンタルクリニックの担当の染木先生に相談することにした。担当の先生との会話である。
「こんばんは」
「こんばんは」
先生はパソコンを眺めながら話してくる。
「体調はいかがですか?」
言葉に詰まってしまう。
「あのっ。先生! 悩みを聞いてくれますか?」
先生はパソコンの液晶画面を見るのをやめてこちらにきちんと向く。
「どうしたんですか?」
「あのっ、あのっ、あのっ」
「ゆっくりで大丈夫ですよ」
深呼吸をして話し始める。
「女子高校生のカバンに欲情してしまうようになってしまいました。僕は将来、犯罪者になってしまうのでしょうか?」
先生がきょとんとした顔でこちらを見る。そして、
「ちょっと待って。話が見えない。きちんと順序立てて話をしてください」
「仕事で忙しくて」
「うんうん」
「お金も時間も無いので風俗に一年行っていないんですが、最近特に夏になって気温が高くなってから性欲が異様に高くなってしまうようになりました。もともと女子高校生を見るのが好きでしたが、最近では女子高校生を見ると下腹部が熱くなってくるようになってしまいました。それでも我慢していると今度は女子高校生のカバンにまで欲情してしまうようになってしまいました」
先生は欲情と言う言葉を聞くと、ぷっと吹き出した。そして先生は子どもに諭すように僕に語りかけてくる。
「性欲があるのは普通の人間です」
「はい」
「革のカバンに欲情しちゃった?」
「はい」
「まあ人間だから性癖もいろいろあるけど・・・・・・。君は性欲があるからって犯罪者になるとは限りません。むしろ性欲があるのが普通です。それに人間だから感情があるからね。ともかくまずは一回風俗に行って女性にいろいろと抜いてもらいなさい。君疲れていろいろと溜まっているんだよ。分かったね」
先生が一週間分精神薬出しときますからまた来週来なさい、て言って話が終わった。
次の日会社から帰ると風俗の店に電話する。
「お電話ありがとうございます。ナントカ商事です」
「予約がしたいんですけど」
そこで向こうのお兄さんの声のトーンが上がる。
「女の子は誰にしますか」
インターネットでオススメの子を指名する。
「香子さんでお願いします」
「いつ来店しますか?」
「今度の土曜日の12時って空いています?」
向こうの人はちょっと待ってくださいねと言う。ごそごそとする音がする。
「大丈夫です。その時間にお待ちしております」
「お願いします」
その日から自慰行為も控えた。下腹部がもじもじとする。そして当日になり、風俗店に行く。受付で2万円払う。
しばらくロビーで待っていると●番の方用意が出来ましたと言われた。案内されたエレベーターの前まで行くと赤いドレスを着たお姉さんが立っていた。
「今日はよろしくね」
僕はうつむきながら
「今日はお願いします」
と言った。
部屋に入ると、軽く抱きしめられた。かすかにいい匂いがする。おっぱいが当たっている。お姉さんが話しかけてくる。
「君そんなに経験無い感じがするんだけど気のせい?」
「今まで彼女いたことないし、そんなに経験ないです」
お姉さんはぼくのことを抱きしめ、おっぱいを触らせながら聞いてくる。
「どうして今日は来ようと思ったの?」
「性欲を我慢し過ぎて女子高校生を見ると発情してしまってそれでも我慢していたらその女子高校生のカバンにまで欲情してしまって、こりゃ、やばいと思って来ました」
「よくそういう人来るよ。じゃあ今日はいっぱい楽しんでね」
「お願いします」
それから1時間半が経ち、いろいろと出してもらってお礼を言ってその店を出てくる。電車に乗ると一人の女子高校生の制服をきた女子が乗ってきたが、発情しなかった。下腹部も熱くならなかった。
翌週のメンタルクリニックの診察日、担当の先生に話すと良かったなといって笑っていた。これからは季節の変わり目には一回風俗に行っていろいろと抜いてこようと心に決めた日であった。我慢しすぎると性欲が高まり下腹部が熱くなって変な人とかにもなりかねないなって思った。この世界に風俗の店があったことに感謝した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます