おしょく02

バブみ道日丿宮組

お題:犯人はボーイズ 制限時間:15分

おしょく02

 現場には必ず痕跡が残る。それを発見するのが警察の役目であるが、ボクはあえて違うものを現場に残した。

 ボクを苦しめる学校のエリート。

 それを地に落とすには手段を選んでちゃ間に合わない。

 病院で検査してもらって、子どもはいないと言われた。けれど、ぼろぼろであり子どもが生まれないかもしれないと医者に言われた。

 今後そういう相手がいるのかわからない。汚れてしまったボクをきちんと見てくれる人はいるのか。

「……」

「検査の結果DNAを採取できました」

 取調室に警官が入ってきて口を開いた。

 机に置かれたのはDNAパターン。見せられてもわからない。

「これで言った人のDNAと一致すれば逮捕できるんですよね?」

「そうです。乾いた精子で時間もそんな経ってないため、提示した青年たちのを採取できればすぐにでも逮捕できるでしょう」

 優しく笑う警官はなれた手付きで肩を叩いてきた。

「そうですか。すぐに捕まえてください」

 ははと笑う警官は、扉を開くと、

「帰り道は気をつけてくださいね。学校と同じ目にあう可能性はなくはないのですから」

 可能性があるのなら送ってくれてもいいのにと少し考えてしまったけど、警官も仕事が忙しいかと納得させた。兄を呼びつければ、きっときてくれるだろうし。

 

「あ、お兄ちゃん検査終わったから」

『で、警官は自供したか?』

 一度深呼吸して、

「しなかったよ。DNAも本人のものかわからない」

『流石にニセモノを用意してるとも思えないけど、詳しくあってからでいいか』

「うん、待ってる」

 ボクを襲った青年たちは、今日担当した警官の弟。身内なはずなのに驚いた様子もみせず、笑いながら対応してるその姿は信用できない。

「……」

 兄が独自に探してる証拠だけが今は頼り。それでもきっと全員を公にすることはできない。自供してくれれば違うことにもなるだろうけど……そんな未来はみえない。

 目を閉じ、一呼吸。

 少し落ち着こう。

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おしょく02 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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