Parvāne

肌 (Harder)

　鶏肉に合うような薬味はお生憎

　大邱（テグ）地区の奴に出したから品切れ中

　美味しく大量に召し上がる佳客（かかく）

　テコンドー道場の教え子と chicken で chill

　しかしまあ　あいつら本当キレイに喰う

　おかげでこっちも料理のしがいがある

　痛みを知ったら肉を喰う機運

　誉（ほまれ）に与りし cook が cock を屠る

　新鮮なまま凍ってるバジル

　刻みつつ眼から何かが先走る

　それは悲しみ感じないまま泣くという

　クロコダイルにも似た気分ではない

　そもそも最初から理解など不可能

　Fairlight が synthesize できず起こす誤作動

　とかく共感したがりの奴らに注告

　人類以外には人類の感情が無いぞ

　鳥の肌が半ば裸

　毟られた羽根はあえか

　膾（なます）慣れにはまだ遠いから

　止（や）まず試したなら身につくさ

　柔肌（やわはだ）重なる屠場（とば）の憂（う）さ　晴らしあぐねた

　生半（なまなか）成り出た小僧っ子が

　賢（さか）しら　鳴き旧（ふる）した流行歌（はやりうた）

　内臓（なかみ）欠いた鳥が能（よ）く鳴くわ

　己が肉（じし）を呪いながら

　やり過ぎたことってのはさすがに飽きる

　無理に車輪回（まわ）しゃあじきに錆びる

　死ねない限りは生き延びるしかなく

　致命的でない毒だけがずっと残る

　まるでミナ・ハーカーが喰わなかった大蒜（にんにく）

　あるいはジェムハダーが放棄した戦陣訓（せんじんくん）

　人間だけが喰えない人肉を

　野鳥の会の皆さんが監視中

　死んだ肉の弱さに改めて驚いておく必要がある

　思い通りになることの索漠（さくばく）

　歯のないピラニアひしめく魚籠（びく）にて

　外来種の外傷記憶が flashback

　そんなに喰いたくないか雑種の肉

　ベトコンに敗（ま）け続けたのかチャック・ノリス

　いちご味で飲みやすいプロザック・シロップで

　鬱こじらせたロック歌手の体重は16g

　It’s getting calmer calmer calmer

　getting harder harder harder

　焠（なま）す前に曲がったままにすりゃあ

　硬く冷めた後でも残るのさ

　荒肌ざらついた金板（かないた）

　この無機物は甚（はなは）だしく傷つきやすいわ

　あまつさえ記憶まで残るわで

　形状記憶合金の形而上学

　みたいなもんまで論じかねんな

　代表作が出てないままのポール・シュレイダーが

　イーサンと組んで切実なだけの映画

　作ってみりゃあ　軒並み褒められた

　鬱の変異株は平均で今いくらだ？

　カッコーは心療内科で居心地がよさそうだ

　末法の世には重病人がいない

　目下進行中の事態は並（な）べて民が導いた

　にも拘らず被害者面（づら）

　人なのか？　あんた　まさか

　見えないな　同胞（はらから）には

　真実ならば　唄ってみろや

　出来なけりゃ　抜くわ　内臓

　てな風に脅されでもしなきゃ

　奴輩（しゃつばら）　唄うこともう無いのか？

　落ちない瀝青（ペンキ）塗りたくったブルーバーズ

　鳴いてみな　ほら

　人のふりした鳥よ翔んでみな

　鳥のふりした人よ唄ってみな

　半端な不能にしがみつく生き様

　すげえな　鳥肌立ったわ