御破算 (−5+8=3)

あさましくまた慈悲を乞うん

いじましく客頁ぬか

おもてごと

草臣人くたび

れて

もはやあゆむこともあたわず

偃草おのずからおれて

鞠躬如なびきはて

あるくこ

とはない何故なぜなら

くまでもあるまいがすでに

ってこころざせるまま

变成了なりおおせたのだから

甘味あままじ歴乱さひたうんこを


「人ごときには与り知れぬ」

などと言うのもまた人の口

「なべて凡夫ぼんぷには扱い切れぬ」

などと囀るは凡夫の手口



仔細に見抜くその眼が一果

尿いばりに浸された卵の炒ったん

催される夜宴 酣の庭

そこで屠られる鶏を見た

身が締まっとらんから振っとくか胡麻

折しも十六夜ふたつに割ったような空

おやおや何だか産まれそうだ父さん

名前は何にしようかそうだゴッサム


そこにやってきたスズメバチが

8 8 8

いや9 8 7

足して24

蜜を出せと言う

しかし我々は花じゃない


6 6 6

7 7 7

8 8 8

一人ならば空想

二人からは妄想

三人からは現実


黄金色に照り輝く針の

戯えるよに優しいぎよ

栄誉ほまれに満ちた甚振りの果てに

毒々しく


あさましくまた慈悲を乞うん

いじましく客頁ぬか

おもてごと

草臣人くたび

れて

もはやあゆむこともあたわず

偃草おのずからおれて

鞠躬如なびきはて

あるくこ

とはない何故なぜなら

くまでもあるまいがすでに

ってこころざせるまま

变成了なりおおせたのだから


またもやってきたスズメバチが

8 8 8

いや9 8 7

攻めの姿勢に迷いが無い

さらに増援も来ると言う

人類はスズメバチに勝てない


6 6 6

7 7 7

8 8 8

三人からは集団

二人からは伴侶

一人ならば何者でもない



黄金色に照り輝く針の

戯えるよに優しい先よ

栄誉ほまれに満ちた甚振りの果てに

毒々しく


ついに御破産 かと思われたが

なんと人類は 滅びてはいなかった

スズメバチの毒は 言うほど強くはなかったし

人類の身体も そんなに弱すぎはしなかった


つまりこういうことさ

毒には慣れる

死なない限りは

強くなれるのさ


もう一度見つけたぞ

何を? 黄金を

蜂蜜と溶けた

リンゴだ



永遠たちが 数を殖やす

永遠以外も 数を殖やす なおも


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