十三月の鯨 (Raw-Water)

 燦然と照らす 午後の日差し

 珊瑚礁と 茣蓙の調とな


 桟橋には ゴミ散らばり

 散々騒ごうとばかり

 三三昧さんざんまい 江湖会ごうこえの宿り

 悟りとは ご縁がないし

 さんざめくサトウキビの音に

 語聾ごろうめくは極楽に近し

 さりとて耳裂くが如き

 轟音凌ごうとばかり


 五月雨さみだあめ

 三水さんずいを画し

 葉月がおおきい

 十三月は遠い



 さまし 誤解の果てに

 冷めきった過誤かごの糧に

 サトウキビと胡麻を少し

 さんしてまた ごろ寝浸り

 寂しいと言うには少し

 豪雨の音が賑やかすぎ

 炸薬びしょ濡れて黙り

 後手後手の夏は過ぎ行き


 五鼎とは何だ

 三なのか五なのか

 足して八月だ



 万人の罪などは無い

 個人の務めだけが有る



 錯誤の海を泳いだ

 打ち上げられはしない

 同じ水の只中に

 違う河が流る




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https://youtu.be/welstxRa9Ps

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