第17話

「どうする、週七で入る?」




「ホントにゴメン」




「ま、良いんだけどね。どうしたの、怖じ気づいたの?」




 やっぱ紗良も悟りなのかと疑うレベルでこっちの思考を読んでくる。




「そうかも」




「ほうほう、ゆっきーも怖じ気づくんだね」




「そりゃ、初めての事は怖いよ」




「で、バイトはどれくらい入る?」




 今まで放課後に何かしてたわけでもないし、夏休みまでにガッと入るのも良いかもしれない。




 今まではやる気をもって何かをしたいと思ってこなかったけど色んな場所に行きたいと強く思う今は今できることをやりたい。そんな風に思い始めていた。




「あ、フルで入ることも出来るよ」




「私が言う前に先読みして喋るのなに」




「まーまー、早くて明日から行けるけど」




「うん、じゃあ明日から頑張る!」




 ということで明日からバイトをする事になった。人生初バイトはどんな風になるんだろうか。今から少し緊張する。




 その日はどんな制服かとか仕事の内容とかを紗良に聞きながら帰路についた。

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