第6話

「余命二年日記」




初めはなんだこれ感覚で興味がわいた水城だった。


あらすじはこうあった。


今朝倒れた俺はその日の昼に病院に行ったんだ。そこでなんと余命が二年だと告げられた。たまったもんじゃない。いやしかし、これで俺は自由に旅する権利を得たのではないかとおもった。親に言ったよ。余命二年だと言うこと。ならば自由に旅したいと言うこと。


親は涙ぐみ許可をくれた。まあ、今通っている専門学校はクソそのものだったから清々する。


頻度は気ままに。何しろ初めての事だからな、何をすればいいのか全くわからん。


写真でも載っければいいのかな?感覚だ。そんなわけで気ままに今から約2年ブログという形で生きた証を残すことにした。興味がわいたらまたよってくれ。じゃな。


おおう。インパクトの嵐だな。先が短いから初めての事を躊躇無く出来る。


彼にとってのきっかけは病気、だったのだ。


皮肉なものだ。死ぬとなって初めて自由だと感じるなんて。


何もない所からつまりは白紙からこのブログを見続けられるのか。決めた。この人を見届けてみよう。水城は誰ともなく決意したのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る