第7話

テスト期間がやってきた。今までのノートを暗記するレベルで勉強した。


私の親は厳しいわけではないがいい点数をとって反乱が来るのを阻止したかった。そのためいつも以上にテスト勉強に取り組んでいた。そのかいがあって全て八十点以上をとることができた。


「ユッキー、テストどだった?」


いつものように軽く紗良が聞いてくる。ふふん。自慢してやる。


「今回は頑張ったんだよ」


そう言い私は答案用紙を紗良に渡す。


「スゲー!ガリ勉かよユッキー」なんでこんな頑張っちゃたの?


普通学生はテスト期間だけども頑張る生き物なんだよ。


「いや、ちょっとね、いい点とらなくちゃいけなくなってね」


「なになに、何企んでんの」


内心心底うんざりする。私は悪役か。うきうきと茶化す気満々と顔に出てる!顔がうるさいんだよ!半ば逆ギレのように少しムッとする。でもまあ、説明しないとめんどくさそうなので渋々説明することにした。


「遠くに行くための準備、かな」


 私はぽつりとそっぽを向いて答える。そんな私の言動を聞き、、紗良は目をぱちくりさせ 吹き出した。分かってたさ、紗良のリアクションなんてさ。


「一人旅でしたかw自分探しですかーw」


ああ、うざい。殴って黙らせようか。...辞めとこう、色々面倒くさい。


「自分探しとは違うけど、なんか遠くのそれこそ行ったことのない、見たことのないものをみたくなったの」


言葉の最後になるにつれ語気が荒くなってしまったが仕方がないじゃない。少し照れくさかったのだ。


紗良は私の言葉を聞きふと真顔になり押し黙ってしまった。


私はなにか紗良の機嫌を損ねるよな事を言ってしまっただろうか。紗良は脳天気の仮面をかぶっているだけでその実何を考えているか読めないタイプの人間だ。そして影響力もかなり高校生にしては高い部類だろう。そのに気になればきっと先生だって学校から追い出すこともできてしまうだろう。だから、紗良が急に押し黙ると正直背筋が凍る。例えるなら心当たりがまるでないのに急に先生から呼びだしを食らうようなものだ。あの、あれホント辞めてください。事前に連絡ください。心の準備できてないときに職員室いきたくないんで。


不安が顔にでたのか紗良が口を開き


「ちょ、なに焦ってんの。マジ受ける」


うけねぇよ!心中察しろ!


「なんかあったん?ユッキーそんなキャラじゃなかったよね」


声こそ明るいが嘘言うなよ感半端ない。ああ、苦手だ。

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