第6話 デカいウサギとの遭遇
森の中を30分程歩き回り4匹のスライムを倒した。
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Lv.2(80%)
・HP(体力):9/10
・MP(魔力):10/10
・STR(筋力):12
・MAG(超感覚):10
・SEN(器用さ):10
・COG(認識力):10
・INT(知力):10
・LUC(運):10
SP.0
スキル
・ステータス割り振り
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Lv.1の時はスライム1匹で25%の経験値量だったが、Lv.2では20%になるようだ。
スライムを狩っていて思ったのは、スライムを狩るのにSTRを上げる必要は無かったということだけだった。
あと気が付くとHPが1減っていた、攻撃を受けていないのに減っていたのだ。
HP(体力)とあるように、HPはスタミナのことを指しているのかもしれない。
それともう一つ、1匹だけスライムが動いているところを目撃できた。
スライムはピョンピョン跳ねながら移動するのではなく、3mほどの距離をジャンプしてはしばらく休み、またジャンプしては休みを繰り返して移動していたのだ。
分かりにくいとは思うが人間で例えると、スキップするように移動するイメージだったのが、実際は立ち幅跳びで移動していた感じだ。
スライムは移動が苦手なのかもしれないと思いながらも、サクッと処理した。
そうして歩き回ったところ、木々を抜け草原としか言いようがない場所へとたどり着いた。
多少の勾配はあるが非常に見晴らしがよく、ピクニックやサッカーをするのにぴったりの場所だ。
生息域があるのか見渡してもスライムの姿は見当たらない。
スライムの姿は見当たらないが、代わりにやつがいた。
大きな耳。もふもふな体。赤い目。
……デカいウサギだ。
「なにあれ可愛いんだけど!なんかめちゃくちゃデカいけど可愛いんだけど!」
パッと見た感じ大型犬近い大きさだ。
グルグル回るように動いている。
時々地面を叩くような音も聞えるが、威嚇されてるのかな?
「角は無いっぽいけど襲ってくるかな?ウサギだし牙はありそうだけど、爪はどおなんだ?」
ウサギを飼った経験はないし、最後にリアルでウサギを見たのなんて小学生の頃だ。
「突進と噛みつきに警戒すれば大丈夫かな?むしろどう倒せばいいのかな?」
ウサギ相手に武器になりそうなのは持っていた棒だけ。
川のそばだと石がゴロゴロ落ちていたので簡単に拾えたが、足元を見ても草しか生えてない。
「襲ってきたら蹴るしかないか……いや、普通に逃げてもいいんじゃないか?」
ゆっくりと後ろに下がってみる。
ウサギはこちらをジッと見つめている。
もう一歩下がってみる。
ウサギはこちらに向かって突進してきた。
「あぶなっ!」
普通に横に回避したが、ウサギとの距離が近い。
ウサギの目から有り余る殺意が伝わって来るように感じる。
とりあえず棒の先端をウサギの顔に向け、威嚇してみる。
「ガルルルルル~!」
精一杯の威嚇も、傍目から見れば馬鹿にしか見えない。
(スライムと違って生き物って感じで気分的に攻撃しにくいんだよな~。とりあえず目つぶし狙うべきかな?目を潰したら横から蹴るしかないか。)
そんなことを考えながら少し距離を取ろうと足を引いたところ、ウサギが再び突進。
慌てて棒の先でウサギの目を狙うが、思ったよりもウサギの動きが速く避けられてしまう。
そのまま突進を受けそうだったが、反射的に蹴り上げた右足がウサギの顔付近に当たり、突進が当たることはなかった。
「危なかったな、やっぱ蹴りの方が当たりそうか。履いてるのが草鞋じゃなくてちゃんとしたブーツなら積極的に蹴るんだけどな~。」
今はとにかく有効な攻撃手段がなかった。
棒で殴ったとしてもこの大きさのウサギなら棒が折れる方が先だろうし、投げたり殴ったり出来そうな石も落ちていない。
蹴りなら出来そうだが下手に足を出すと噛まれる危険性が付きまとう。
「出来れば逃げたいなぁ。」
そんな思いも虚しくウサギは殺意に満ち溢れているようだった。
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