第2.5話

天使がいろいろと保険の説明をしていたけどぼーっとしていた。


ぼーっとするのはあまりよくないことである。

常に頭を使えとは思っていないがそれにしては俺はぼーっとする時間が多いと思う

先生の連絡、上司の説明、友人の相談その他もろもろ、

全てを忘却の彼方に消し去りそのたびに何度怒られたことであろう。

起こられるのは嫌だったがそれでもぼーっとしていた

というかもう難しいことを考えたくない。

今のこと、将来のこと、政治のこと、日本のこと、自分のこと、

いろいろ考えて何かが解決したことがあっただろうか、どうせ考えただけで終わりである。お金がもらえるならいくらでも考えるが。だが


「あのー私の話聞いてました?」


「そりゃあもう。あれでしょ来週の金曜ロードショー楽しみだなあってそんな話だったよね」


「まあ聞いてないだろうなーとは薄々感じてましたけどそこまでとは」


「そっちでうまいことやってくれればあとは何でもいいよ、どうせ死ぬし。」


「死ぬ気のない人が言うセリフですねそれ」


結局小難しい手続きは全部やってもらえることになった

腹がなった。生きてる証拠だ。


「どこか食事にでも行きません?御馳走しますよ」


「じゃあラーメンいこうぜ。近くにそれなりの店がある」


「いいですね。ラーメン」


ということで真夜中にラーメンを食べに外へ出た。

真っ暗な世界にポツンと満月が佇んでいた

とか言いたかったけどあいにくの雨で月も何も見えなかった。

ただザアザアと雨音がするばかりだった。


特に何か喋るわけでもなく俺たちは無言でラーメンをすすった。


帰る前に天使から明日朝に遊園地へ来いと言われた。明日は休みなのにと思ったが


たまにはちゃんと起きてもいいと思った。





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