第6話 奥手で純粋な君

おーい!

そんな遠くにいないでこっちおいでよ!

さすがの私も(視線で)気づくよ?笑


うわぁ〜!久しぶりだね!

突然、私が公園に現れたからびっくりしたでしょ?


一時帰国で地元のみんなに会いたくて、朝から会いに来ちゃった!

みんな私のこと忘れてなくて嬉しいよ。


みんなもう小学5年生になったんだね。

学年順に並んでる……。

低学年とか知らない子ばっかりだ。


みんなで班になって登校とか懐かしいなぁ。歌葉小学校に行くの楽しそうだなぁ。


あ!

◯◯君も並ばないと置いてかれちゃうよ!



――

小学一年生の頃から、好かれてるのはなんとなく気づいてた。なぜなら君は分かりやすいし、友達にもよく茶化されていたから。


あれから3、4年経った今もまだ恥ずかしそうにする君。


私はそろそろ帰らなきゃいけない。

君は寂しそうにするが相変わらず静か。


私と今年会えるのは、今日が最初で最後。

後悔は、したくないはず。


せっかくなので、せめて私から最後に大きく手を振って見送る。


「いってらっしゃい!」


奥手で純粋な君は嬉しそうに照れながら、私に向かって小さく手を振った。


―――

日本人のこういう謙虚で慎重なところが海外の方は好きなんでしょうね……。

アメリカは、積極的で行動力すごい!

そして切り替えも早い!笑

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