本当のヒーローショー!子供に夢を見せてやれ!!
シオカワの運営する遊園地、シオカワパークランドでは
定期的に子供達に向けてのヒーローショーを実演しております。
「みんなー!ウルトライダーを呼ぼう!」
司会のお姉さんの合図と共に、先日闇堕ちした
我が組織側の新鋭ウルトライダーデストロイが
刺々しい雰囲気を放って登場です!
本日のお相手は鳥怪人ワシコンドル!
「ウルトライダー、たすけてー!」
「ガハハ、既にお客さんの子供を人質に取ったのだ!」
「ふん・・・」
おーっと!ウルトライダーは助けに行かない!
怪人ワシコンドルに捕まった子供さんは今にも泣きそうだ!
「子供達よ。正義の味方と言うのは、相手の組織のお仕事を
ボコボコに叩き潰すのが生き甲斐だ。」
「お、お前、子供がどうなってもいいのか!?」
「みんなは社会に出る時にこんなパワーを持って
お金を稼げると思うかい?そんな事は無いんだ・・・」
出たー!ウルトライダーに憧れる少年達の思いを挫く
なんかそんな現実トークだ!これには場内静まり返る。
「お金は必要だが重要では無い!だけど、本当に守りたいモノは
この命に代えてもどうにかしないといけないんだ!」
そう。シオカワは道徳の在り方を子供たちに啓蒙する事で
ウルトライダーになったり悪の組織で修羅の道を往く怪人を
選別する活動を行ってるのだ!
盛り上がってまいりました!逆上したワシコンドルは
子供に怪我させない様に司会のお姉さんに預けてから
ウルトライダーデストロイとバトル!
ドギャアン!バゴォン!
さすが特撮技術の要らないヒーローショーは違う。
悲しい過去を抱えたウルトライダーデストロイに同情した子供たちは
「ウルトライダー頑張れー!」と応援してくれます。
お互いに火花を散らしますが・・・
「トゥーア!」
ここで思わぬ乱入者!シオカワの仕業だと聞きつけて
ウルトライダーシャドーのお出ましだ!これはマズい!
こんな事もあろうかと早速イベント保障契約の履行へとシフトします。
怪人共済ではこういった予期せぬ事態や
イベントでの怪人の負傷対策までしっかりサポートしているのです。
セットは出来るだけ壊さないで怪人の爆発も起こらないようにするのが
ヒーローショーのお約束ですが、これは見世物じゃなくてリアルファイト!
久々にデカい損害が発生する予感!
タブレット端末から撤退用の爆発担保保障を起動させて・・・
さぁさぁ始めちゃってください!
子供達は危ないから50mぐらい離れて観ていましょう!
「ハイパー・シャドー・ストライク!」
早速ワシコンドルさんがぶっ飛ばされる!鳥怪人なので
良い感じに場外へ捌けて安全圏まで避難します。
最近のトレンドもあってウルトライダー同士の戦いも需要があるんで
子供達も大盛り上がり。闇堕ちライダーへの応援も止むところを知りませんが
ここでウルトライダーデストロイに必殺技保障を発動!
説明しよう!こうする事により、必殺技同士をぶつけ合い
大爆発と共に不透明決着にしてこちら側の戦士をなんやかんやで撤退させるのだ!
シオカワの戦闘員や怪人は強い程高給取りだが、納める保険料も
かなりの額を徴収されるのです!
「クリムゾン・フラッシュ!」
「デストロイ・ブラスター!」
お互いのビーム技がぶつかり合い大爆発!
煙の中から出てきたのはウルトライダーシャドー!
見栄を切ってポーズをキメて子供達から拍手喝采。
ヒーローショーは無事に幕を閉じました。
「お疲れ様でしたデストロイさん。こちら、必殺技手当となっております」
「え?いいんすかこんなに・・・ありがとうございます!」
市民の皆様もウルトライダーの闇堕ちにご協力ください!
今はダークヒーローブーム!それに憧れて最初から謎パワーを
シオカワの元で振るうダークウルトライダーが活躍しています!
ご近所にウルトライダーが居る方は我々怪人共済と
シオカワホールディングスにご一報を!
情報を確認次第、封筒がビンビンに膨らむぐらいの
金一封を差し上げます!
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