ぜいたく(高校生)

 土曜日で高校がお休みのA子とB子。

 B子の部屋でローテーブルを挟んで座る。

 テーブルの上のパックのお寿司を見つめる。


 A子「おいしそう」

 B子「うん。やっぱりお昼からお寿司っていうのは、特別な感じがする」

 A子「これにしてよかったね。お高めだったから一人分だけど、それによってさらに特別感がある」

 B子「じゃあ、食べよっか」


 醤油などを準備。

 A・B子「いただきます」


 B子「うーんと、どれ食べよっか。どれも一種類ずつしかない」

 A子「そうだね……あ、はんぶんこしよっか」

 B子「それはグッドなアイデアです」

 A子「こんなふうに」


 マグロのネタをめくって食べるA子。


 B子「えっ!? 思ってたはんぶんこと違う! ワサビ酢飯しか残ってないよー」

 A子「うそうそ。B子の好きなイクラはあげるから」

 B子「酢飯しかないしうそになってないよ……」

 A子「ごめんね。ネギトロもあげるから」

 B子「私はちゃんとはんぶんこしたかったのー!」

 A子「なるほど」


 それから二人で交互に「おいしいね」した。

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