落ちてきた侵略者

田中 幸樹

第1話 落ちてきた侵略者


 紅い月が 誰にも見上げられずに 


     ただ 静かに怪しく地上を照らす そんな夜



 東京都上空に巨大な魔法陣が現れ、夜のネオンに負けない輝きを発しその存在を地上の人達に示した。


そして、落ちてきた


赤い皮膚をした、額に角生えた魔人達が…………





「キャーーー」「キャーーー」


悲鳴が、響く 空中に


「助けよ!!」


魔人王の怒号が空に響く


そして、沢山の小さな光の結界が周りの落ちる民を包む


幼い民、老いた民、女、男 沢山の民が落下していく全ての民に結界を張ってやれるほどの力は無い


己の無力さに、歯を噛み締める。


そして、落着


沢山の民が、落下の衝撃に耐えられず、その肉体を散らす



 「ウワァ~~~~~~~~!!」


ただ、涙と共に吠える



 周りには、宿敵の人族が 


その顔は、驚きと恐怖に彩られている



 我は、王 


   民を守る者




 「集結せよ!!」



その、魔力を乗せた声に反応し 


沢山の同胞が、幼子抱えて集まってくる。


「陛下、これは?」


側近の四天王一人が 我に問いかける。


「大規模転移魔法だ、大規模転移魔法で我らは飛ばされた、人の住む地に」


「なんと!!」


「すぐに、戦闘開始する!! 幼子達を中心に置き安全を確保し 周囲の人族を殲滅せよ!!」


そして、虐殺は始める


生き残った、7万の魔人達は宿敵人族を虐殺する


幼子達を守る為に 安全地帯を確保する為に 生存する為に



 そして、一週間後には


  全ての魔人は死に絶えた


  銃と言う、見知らぬ兵器に対応できずに…………



 その日以降、


 赤い月の夜 魔法陣が空に現れ 魔人や魔物が落ちてくるようになった。


 虐殺と殲滅が世界が始まった。





 長い時間はかかったが、勇者と勇者のパーティーは、新しく開発された転移魔法陣で全ての魔人と魔物を異世界に転移させ、世界に平和をもたらした。




  



 


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落ちてきた侵略者 田中 幸樹 @takoyaki1226

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