第111話 赤提灯の火(10月4日)

 久しぶりに街へと出て酒をいただいたが、帰りに様子を見てみると人通りが異常に少ない。

 月曜の夜だらと言われてしまえばそれまでかもしれないが、仲秋の末に背筋が凍るような思いがする。


 コロナによる自粛は様々な形で生活様式や習慣の変化を生んだが、果たしてこれが元に戻る日が来るのかということには疑問が残る。

 無論、戻ると信じるからこそ街は今、すんでのところで踏ん張っている。

 様々な揶揄はあるが、日本で最も割合が高いのは第三次産業である。

 ここが大きく切り崩されれば、産業構造の転換を推し進める必要性ができ、そのためにこの国の在り方そのものが変わってしまう。


 ただ、変化を恐れるのではない。

 攻撃的で急進的な変化を恐れるのである。


 銀杏並木に爆ぜた臭気が鼻を衝く。

 少々目頭が熱くなったのはきっとそのせいであろう。


【本日の出来事】

◎衆院選 十月三一日投開票

 岸田新首相は速やかに衆院選を行うようだが、解散後にどのような形で国会が開かれるのかも注目したい。

 それにしても、同日は私事で申し訳ないが忙しくなる可能性が高いため、初めて不在者投票を利用する可能性がある。

 候補者死亡に伴う投票先変更が効かぬため、個人的に避けていた制度であるのだが無投票よりは良い。

 どのような形にせよ、自らの意志は示すつもりである。

◎新閣僚就任会見 見送り

 深夜遅くまで就任会見を続ける必要性が、しかも、他の大臣は待ち続ける会見の必要性がどれほどあるのか。

 それこそ、リモートで分けて会見すればよいと思うのだが、記者会見は対面でなければならないという何らかの理由があるのだろうか。

 一度取材効率というものを見直すべき時期に来ているのかもしれない。

 まあ、テレビなど見ぬから細かいことは分からぬのだが。


【食日記】

朝:ヌク

昼:かき揚げ蕎麦、いなり、梅おろし蕎麦、芋焼酎お湯割り2

夕:花樹さんのコース(八寸、刺身三種、揚げしんじょの吸い物、いとよりの塩焼、牛肉の焼物、鰤煮付、香の物、むかご入りごはん、コーヒーゼリー)、生麦酒、日本酒3、ウィスキー2、ギムレット、ホットウィスキー、乾き物、大盛ミートソーススパゲッティ

他:ほうじ茶、柚子ソーダ

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