第104話 沸き立つ鍋と向き合う(9月27日)
明日より本格的に動画の編集に集中することとなるのだが、まん防の解除と重なるため少々惜しい気分でもある。
それでも、没入型の制作をするためあまり要らぬ情報を入れぬようにせねばならぬのだが、何とかバランスをとって一杯ひっかけられればと願ってやまない。
それにしても、この一か月ほどは本気の料理とは何ぞやということで、暇があればそのことばかり考えていた。
この結論は動画に譲るとして、これほど自分の食に向かい合ったのはカクヨムコンの頃までに遡らねばならぬ。
いや、正しくはあの時期があったからこそ、今回の動画に取り掛かれたという側面もあるのだが、そう考えると人間万事塞翁が馬である。
ただ本気の料理というものを考えた時に、最高の食材をただただ求めるだけでは意味がなく、そこに何かが加わらねばならぬというのは薄々勘付いていた。
今回は、天草大王という上等な食材を扱っているが、これを用いて満足するだけでは食材に対しても失礼である。
加えて、今回は技量の部分でも相当に自分を塗り替える必要があり、そこで煮え湯を飲まされたものである。
三度目の正直のつもりで相対したにも関わらず、二度あることは三度あるとなってしまった時には、流石に心の折れる音を耳にした。
無論、持ち直したのではあるのだが、この一両日の苦悩は正に本気料理に相応しかったのかもしれない。
なるほど、人は本気になった時、自分の奥深くにあるものと向き合うことになるということか。
昨冬も同様に生みの苦しみを覚えたが、思えば私にとって創作とは常に本気で向き合うものらしい。
それに気付かせた本企画は、間違いなく私に大きなものを刻み付けたに違いない。
ただ、編集を間に合わせねば空論で終わる。
精一杯時間に抗うとしよう。
【本日の出来事】
◎横綱白鵬引退へ
ひと晩寝てみても頭の整理ができなかったため、きちんと話をするにはもう少々お時間をいただきたい。
ただ、白鵬関にかけたい言葉は「お疲れさまでした」の一言である。
◎すべての緊急事態宣言解除へ
次に発令する機会があるのであれば、その効果の検証が必要である。
一年半を空費とするのではなく、次に繋がる時間にせめてせねばなるまい。
【食日記】
朝:フルーツグラノーラ
昼:かけそば小
夕:鳥わさ、天草大王のいり焼き鍋、日本酒
これで完成ということではないのだが、対馬で頂いたものを参考に頷けるものは作れたように思う。
対馬地鶏の滋味と対馬の蕎麦の力強さは別格である以上、工夫を重ねながら作り続けていきたい。
他:カフェオレ
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