第81話 新型コロナワクチン接種二回目の記録(9月4日)
◎九月三日 正午
新型コロナワクチンの二回目の摂取を終える。
前回と同じように看護師の腕前が良いのかほとんど注射針の痛みを感じずに済んだ。
強いて不満があるとすればホテルでの接種であるため、帰りにレストランに惹かれてしまうことぐらいだろうか。
改めて伺うこととしよう。
◎九月三日 午後一時半
知り合いの飯屋で昼飯をいただくが、腹は限界を訴えるのだが頭が少しばかりの余裕があると指示を出してくる。
思わずもう一品と頼みそうになるが、ここはノンアルコールビールで我慢をする。
そういえば、一回目の摂取の際も昼は焼肉で飯を食い、冷麺で締めたことを思い出す。
帰りしな、総務部長を見かけたため挨拶をし、バスに乗る。
◎九月三日 午後六時
空腹感が強く出ている。
しかし、それ以外は少々の眠気と左腕の違和感だけで済んでいる。
一先ず空腹は無視して動けるうちに動くようにしておこう。
◎九月三日 午後十一時
腹が減った。
おそらく副反応に近いのだろうが、食欲が失せるのではなく増すというのはいかにも食に意地汚い私らしい。
そのような中で料理動画を見るのは何とも自傷行為ではないか。
既にキーマカレーは食した後であり、これ以上はカロリーという名の下に許容できない。
左腕が上がらぬようになってきた。
◎九月四日 午前十時
一回目と同じようにほとんど左腕が上がらぬ。
痛みが激しいというよりも、回路か歯車が異常を来して伝達された情報が腕に届かぬようになったような気分である。
壊れかけたロボットというのはこうしたものなのかもしれない。
◎九月四日 午後二時
三七度三分まで熱が上がり、汗が激しく出る。
このまま発熱が続くことも予想されるため、少し置いてから豚汁で精を付けることとする。
空腹感が止まらぬのは白血球が兵糧を寄越せと騒ぐ故か。
ここは勝負所と気合を入れて根菜を腹に収めた。
やや疲れが出ている気もするので、大人しく昼寝を貪る。
汗の滴りが心地よく、残暑の愉しさを一身に浴びたような気分である。
◎九月四日 午後六時
三六度台に戻り拍子抜けしつつも、合わせるようにして少しだけ安堵する。
とはいえ、疲労感はそれなりにあるのでもう一度、豚肉を腹に収めて活力を得る。
それにしてもやたらと食欲が湧いて困るのだが、食欲を失くすよりかはまだ良いのだろう。
そして、睡眠欲と来れば性欲もと思ってしまうのだが、そこには何も触れるものがないのがむしろ異常と感じてしまう。
時に病床に伏せると種の生存本能というものが働くのか、そうしたものが沸々と湧き上がってくるのだが、それほどまでに深刻な状況ではないらしい。
肩凝りがあるように感じるため、少々執筆をしたところで床に就いた。
デミオの話まで触れておきたかったが、明日の帰宅後に手を付けて深夜に上梓するより他にないだろう。
◎九月四日 深夜
右肩の激しい凝りを受けて目を覚ます。
眠れぬほどの肩こりというのも珍しいが、どちらかと言えば筋肉痛に近いものであるかもしれない。
のた打ち回るように姿勢を変えるが、良い塩梅の寝方も見当たらぬため、諦めてその旨だけを記して気を紛らせる。
果たして明日はどのようなことになるのか、仕事に出られるのかという疑問はあるが、なるようにしかならぬ。
我が人生「ケ・セラ・セラ」である。
【本日の出来事】
◎北野武氏 襲撃される
ある一定以上の年齢の方であれば、襲撃する側から襲撃される側になったのかという感慨がちらと脳裏を過るのではなかろうか。
男は銃刀法違反で逮捕されたとのこと。
見出しからもしやつるはしでと思ったのだが、よくよく読んでみると小刀を所持していた様子。
まさにカチコミの様相と言うべきであろう。
それにしても最近は全くと言っていいほどにテレビを見ることがないため、北野氏がどのような番組に出ているのかも、どのような様子なのかもとんと分からぬ。
◎国枝氏 車いすテニス金獲得
国枝氏の名前などを耳にしたことはあったのだが、男子テニスのフェデラー氏が十五年ほど前には素晴らしい選手として名を挙げられていたことには驚かされた。
そこから掘り下げていくと、テニスはパラ競技も含めて国際テニス協会が統括していることを知り、二重に驚かされると同時に私自身の不見識を恥じた。
思えば男女別で行われる競技では単なる部門別と捉えられるのであろうが、あくまでもどこか特別視しなければならないという固定観念があったのだろう。
中々に知らぬこと故取り上げづらかったのであるが、今回のパラリンピックに参加された全ての方に称賛と敬意を示したい。
【食日記】
朝:ポテトチップス(クリスプ・コンソメ)、うまい棒(コンソメ4、めんたい1,たこやき1)
昼:豚汁、麦飯
夕:豚の生姜焼き、豚汁、麦飯、ジン(シャンティーガフ風・ノアンアルコールビール割り)、日本酒
ノンアルコールカクテルに酒を加えるというお遊びに再び手を染めてみたが、今回はジンの残りが少なかったため、ほどほどで止めた。
そして、飲み終えた後でカボスを持っていたことを思い出し、ジンライムもどきを作らなかったことを後悔する。
他:お茶
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