第80話 夏休みの宿題を以って集中力の鍛錬と成す(9月3日)

 今月は上旬に県民文芸賞の締め切りが控えているため、それに向けての執筆が続いている。

 締め切りを前にして執筆が遅々として進んでいないことに焦りも感じているが、書き終わらぬ文量でもないため今のところ楽観視している。

 原稿用紙五十枚といえば昨年までは卒倒しそうな文量であったが、前回のカクヨムコンを経て十万文字程度であればエッセイを書き上げられるという自信を持つことができた。

 無論、そこには期間の違いも存在するが、休みの数を考えれば何とか校正まで完了できる時間はある。

 これが来週の中頃にはどのような顔をしているのか、愉しみである。


 公募に投稿する人間にとって、この締め切りとの戦いというのは常に突き付けられるものとなる。

 仕事以外でも時間に追われることになるのかという思いもあるが、とはいえ、締め切りがあるからこそ一定の品質を以って作品を書きあげられると思っている。

 逆にこれがない作品はどうしても決断ができぬままに引きずられてしまい、遅れ遅れとなってしまう。

 それで品質が格段に高まれば良いのだが、間延びした神経ではどうしても間延びした校正となってしまう。

 繰り返された逡巡の先に待つものは単なる堂々巡りでしかなく、私の場合には瞬間の裁断の方が良い結果を生むようである。


 何もかも縛るものがない時、私を縛るものはその奥底に眠っている。

 それならば、外にある分かりやすい縄から逃れるよう羽ばたいた方がより効果的であるようだ。

 思えば空を行く鳥も大地の持つ力によって縛り付けられながら、それに抗いながら羽ばたいている。

 鉄の拘束具は不似合いであるかもしれないが、麻縄ほどの不自由であれば縄抜けの楽しみも増して良いと思っているのかもしれない。


【本日の出来事】

◎菅首相総裁選不出馬へ

 最も困難でどうやっても批判を受けねばならぬ時期に首相を務めるというのは、果たしてどういう気分なのであろうか。

 確固たる信念があればどのような批判でも甘んじて受け入れられるというのは創作の上ではよく出る人物像なのであるが、生身の人間にそれは耐えうるものなのだろうか。

 政治家であればどのように批判し、誹謗中傷をまき散らしても良いという発想からはそろそろ抜け出さねばならぬ時期に来ているのではなかろうか。

 何度でも繰り返すが、批判というのは批判された人物よりも批判された人物を濃厚に映し出す。

 現実を見ずに成された批判がまるでこの国の総意であるかのように見られるのは、何と不名誉なことではないか。

◎ドイツ 日本をコロナウィルス感染症高リスク地域に指定へ

 この見出しだけ見ればいかに衝撃的な出来事かと思ってしまうが、確認をしてみると指定されていない地域の方が少ないのではないかと思うほどに多くの国が列挙されていた。

 アメリカやイギリスも同様の指定をされており、あまりに悲観的になり過ぎても仕方がない。

 むしろ、ドイツとしては地続きでありヨーロッパ連合としての協定もある国々からの入国を止められぬ方が頭が痛いやも知れぬ。


【食日記】

朝:ヌク

昼:煮魚定食(ひじきの甘辛煮、夏野菜の煮物、角煮、ゴーヤの佃煮、香の物、かきたま汁、ご飯)

夕:キーマカレー、餃子、から揚げ

他:お茶

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