第65話 己に合わせ人を愛せよ(8月19日)
今日から熊本の旗艦デパートである鶴屋にて、「熊日チャリティー知名士色紙展」が始まった。
本展覧会では、熊本に縁のある各界の著名人が出品し、それを見た者が好きに投票して見事抽選に当たった者は八千円と引き換えにその作品を手にすることができる。
その費用は寄付となるのであるが、いずれもファンであれば垂涎の作品が並び、毎度のことながらいずれに投票しようか悩んでしまう。
今年は仕事の都合で受け取りに伺えぬため、投票用紙のみ購入して立ち去ったのであるが、幾つか欲しい作品があったため誠に残念でならない。
いずれ、私も出す側に回りたいというのは、あまりにも野心が大きすぎるだろうか。
このような状況であるため、嘆息を漏らすこともままならず、足早に立ち去った会場に今後の抱負を残してきている。
今年もあるテレビ局は恒例の番組を放映するようである。
人の愛情で世界を救えれば訳ないのだが、という苦笑をしつつ例のごとく放送を一切目にすることなく終わるであろう。
ただ、街中の募金箱を目にする度に、この中に詰められたものが何なのかを思わずにはいられない。
無償の愛は美しい、という言葉を耳にしたことがある。
何かを得たければ報酬が欠かせぬのが本来的な在り方なのであろうが、それを捨ててまで成す事は覚悟を感じさせ、拍手喝采を浴びせようということなのだろう。
しかし、それを自分に置き換えた時、そこに残るのは殆どが自己愛の延長に過ぎないのだと思い知らされる。
稀に本心から他者の為に己を捧げようという者が現れるのかもしれないが、それは心酔であり、素面ではない。
そう考えると、見返りを得ながら人のためになることを成せるというのは、人間性をよく理解した者の所業であるのかもしれない。
名誉と名品が天秤に乗った本展覧会を後にして俄かにそう思う。
【本日の出来事】
◎コロナワクチンの健康被害 初の救済認定
今回はアナフィラキシーを中心に行われたようであるが、今回のような緊急時において認定が比較的速やかに行われたことは大きい。
批判ができればよいという精神にあれば遅すぎると言うことも容易であろうが、国の大事であるため慎重に進めること自体は悪くなかろう。
そも何人が無くなったという報道があるが、一日当たりの突然死の人数が平時はどれほどであるのか、それが特異的に高いのかはだれが検証するべきであるのか。
抒情詩を嗜む私でないことだけは確かである。
◎テレビ朝日社員 窃盗容疑で逮捕
天下の主要メディア社員でさえ苦しいのだからという声も聞こえてきた本件であるが、金があっても苦しむ者は苦しむのである。
私もまた、他人事は思えぬ。
桑原桑原……。
【食日記】
朝:フルーツグラノーラ、ウィンナー3、オムレツ(失敗)
昼:天草大王の塩ラーメン、ノンアルコールビール
夕:鶏のから揚げ、鶏皮湯豆腐、日本酒2
他:タリーズブラック
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