第390話 裏切りと生贄と3

 フォルトは、眷属けんぞくたちが実験している小屋へ来ていた。

 さすがに、身内と過ごす小屋の近くで実験はさせていない。おっさん親衛隊が周囲を気にせず疲れを癒す場所であり、一緒にイチャイチャと過ごす場所だ。

 それに、わざわざ見せたいとも思わない。


「主様、捨ててきました」

「ご苦労」


 ルーチェがフォルトへ対して、深々と礼をしている。

 元勇者チームの情報収集中に失った腕は治しておいた。なんとなく呪術系魔法のほうが、信仰系魔法より使えるのではないだろうかと思ってしまう。呪いを引き受ける相手さえいればだが……。

 その呪いを引き受けた冒険者は、騒いだために処分した。


「うるさかったから殺してしまったが、実験体の数は足りるのか?」

「まだ残っております。足りなければ捕まえてきます」

「そっかあ」


 人間が持つ残虐性。

 生物に対し、無慈悲で惨たらしい扱いをすることだ。現在の状況は、残虐だと呼ばれる類のものだろう。

 人間を雑に扱って、簡単に殺しているのだ。


「うーん」


 猟奇的で残酷なことを喜ぶ人間はいるが、フォルトは喜んでいない。それに、悲しんでもいなかった。

 すでに結論を出しているからだ。その残虐性という言葉も、人間の主観で作ったものであると。

 それでも言葉の意味は分かっているので、甘んじて受け入れていた。


「ルーチェ。さっきの女は、どこへ行った?」

「空です」

「は?」

「そろそろ落ちて……」

「きゃあああっ!」

「あ……」


 フォルトの視線の先には、大きくもなく小さくもない岩がある。

 そこへ、上空から人間が降ってきたのだ。叫び声が聞こえたが、グシャリと嫌な音へ変わった。

 昔であれば目を覆いたくなるが、今は何も感情が生まれてこなかった。ポカーンとして、口を開けている始末だ。


「かなり上空へ放り出されたようですね」

「残念」


 そういった人間を、時にサイコパスなどと呼ぶ。

 感情の一部が欠如している点において特筆される精神病質者のことだ。しかしながら、誰しも持っている精神障害である。

 線引きは難しく、要素をすべて顕現しているとは限らない。それでも愛情や思いやりなどの感情を欠如し、自己中心的に振る舞う傾向の人間。

 それを、サイコパスとして分類している。


(俺もサイコパスに分類されるのかね? それも人間が作った分類だが、言葉のイメージは良くないなあ。こっちの世界じゃ言われないだろうけど……)


 そういった分類は、人間同士の中でしか通用しない。

 あまりに酷い内容であれば、獣人族やエルフなどの亜人種には通用するかもしれない。それでも数多の種族がおり、それぞれで考え方が違うのだ。ゴブリンやオーク、オーガなどは人間を食べている。

 それを残虐とは思っていない。


「ニャンシー、記録を……」

「この前の人間は土の中じゃから、角度の部分じゃのう」


 先日確保した冒険者たちに、転移の術式を封じたスクロールを使わせていた。

 実際のところ、冒険者を捕縛した場所から先へ向かうと、ニャンシーがバツ印を付けた場所へ向かうことになる。

 つまりは死んでしまうので、その前に有効活用したという建前を使っていた。あくまでもソフィアを納得させるだけで、冒険者たちには伝えていない話だ。

 本来なら死にそうな人間を使いたいが、フレネードの洞窟の攻略を始めてからは見かけない。

 無理な攻略をやっておらず、冒険者たちの慎重さがうかがい知れた。


「進展してると思っておこう」

「御主人様! ご褒美が欲しいでーす!」

「そうだったな。お疲れさま。この辺が凝ったろ?」

「あんっ! 凝りまくりですよお」

「でへでへ」

「あっ! あっ!」


 捕まえた冒険者に、スクロールを使えと言って使うわけがない。

 そこで、カーミラが手伝いを申し出た。スキルの『人形マリオネット』で操ってしまえば、造作もないことであった。

 フォルトも精神操作が可能な支配や魅了の魔法を使える。もちろん、ルーチェも使える。褒美が欲しいだけだろう。

 そんなことをやらなくても渡しているのだが、楽しませるためにあえてやっているようだ。

 とても健気である。


「主よ。時間は良いのかの?」

「おっと。そうだった。そろそろ戻らないと……」

「こちらは御任せください」

「うむ。なんとしてでも、わらわがたちが完成させておくのじゃ」


 ニャンシーから時間を指摘されたフォルトは、カーミラを触りながら椅子から立ち上がる。この調子ならば、問題なく実験を続けられるだろう。

 そして、二人は身内がいる小屋へ向かった。


「フォルトさん! ニャンシー先生は?」


 小屋へ戻ると、アーシャがテラスでくつろいでいた。

 とりあえず休憩へ入るたびに、身内を一人ずつ連れてきている。使っているドッペルゲンガーは、クウを含めて三体だ。

 本来であれば全員を連れてきたいが、それだとレベルを上げることができない。他のおっさん親衛隊は、フレネードの洞窟で自動狩りの最中である。


「忙しいようだ。モフモフは後でな」

「忙しくさせてるのはさあ。フォルトさんでしょ?」

「ははっ。洞窟から離れるまでには終わらせたいからな」

「そういえばさ。結構な時間が経ってるよねえ」

「そうだったな。幽鬼の森へ戻るかあ」

「レティシアは?」

「そっちもだな。そろそろ戻ってると思うけど……」


 一度は幽鬼の森へ戻ったが、それからも時間は過ぎている。

 レティシアも、瓢箪ひょうたんの森へ戻っていてもおかしくはない。どちらもフォルトには重要なことである。


「御主人様、戻りますかあ?」

「一週間後に瓢箪の森へ戻る」

「一週間後なんだ……」

「くつろいでしまうとなあ。それから、幽鬼の森へ戻るとしよう」

「こっちは?」

「自動狩りを続けてくれ。決して洞窟の奥へは行くなよ」

「分かってるって!」


 おっさん親衛隊が使っている洞窟の入口に、他の冒険者は入っていない。

 唯一フェブニス隊が、一緒に入っているだけだ。よって、どこまで進んでいるかは周知されていない。

 魔物が多すぎると伝えて、奥へ進めないと言い訳をさせていた。実際は、そんなに忙しくない。

 ニャンシーからもらった地図で、赤い丸印が付いた場所までは掃除してある。後はそこで休憩しながら、奥から向かってくる魔物だけを相手している。

 ベルナティオも戦闘に参加しておらず、レイナスを鍛えながらやっていた。限界突破を終わらせていないのでレベルは上がらないが、技やスキルを修得させることは可能である。

 他の冒険者が聞いたら激怒するだろう。


「順調すぎて怖いなあ」

「そうですかあ?」

「転移魔法はもう少し。おっさん親衛隊のレベルも着実に上がっている」

「そうだね! あたしも三十五になったよ」

「特にトラブルもなしと……」

「えへへ。いいことじゃないですかあ」

「でもさ。こういうときって、何かしらが起きるよなあ」

「関わらなければいいだけですよお」

「まあな」


 現状は、フォルトの思惑通りに進んでいる。

 これにはうれしい反面、今後は何かがありそうな予感を感じていた。確かにカーミラの言ったとおり、面倒事が起きれば関わらなければ良い。

 それでも立場というものがあった。エウィ王国の援軍として、エインリッヒ九世の顔を潰すことはどうでも良い。しかしながら、アルバハードからの仲裁者として、バグバットの顔を潰すわけにはいかない。


「難しい話は、ソフィアさんやセレスさんがいるときで!」

「そっ、そうだな。じゃあ、風呂に入るかあ」

「行こ行こ!」

「はあい!」


 こういった難しくなりそうな話だと、アーシャでは荷が重いらしい。早速フォルトは椅子から立ち上がり、カーミラも連れて近くの川へ向かう。

 フレネードの洞窟がある山の裏側には、一時的にいるだけだ。よって、風呂などは作っていない。魔の森で生活していたときのように、川で水浴びをしている。

 そういったことは久々なので、懐かしさを覚えながら歩いていた。すると、後ろからサタンが追いかけてくる。


「ふん! 余はどうすれば良い?」

「一緒に入る?」

「ふん! それは、アスモデウスにでも言え」

「し、色欲の悪魔か……」

「ふん! 余もそろそろ消える時間だ。使ってやれ」

「か、考えておく。でも、当面は魔物避けだ」

「ふん! ならばルシフェルの前に、余の裸体でも拝んでいけ」

「そ、そうしよう」


 ルシフェルとはライバル関係だと思われる。言動や態度からの判断だが……。そのため、消える前や交代するときにはアピールしてくる。

 フォルトからすると、サタンのほうが使いやすい。一番最初に作った大罪の悪魔であり、鼻息さえ気にしなければ、器用に何でもこなす。


「御主人様の背中は、私が洗いまーす!」

「あたしは腕と……。ねっ!」

「お、おお……」

「ふん! 余はどうする?」

「前で仁王立ち」

「ふん!」


 サタンに欲情することはないが、スタイル抜群の魔王系美少女だ。鑑賞するなら完璧である。たまにポーズを変えてもらいながら、その姿を目に焼き付けておく。

 フォルトが近くの岩へ腰かけると、カーミラとアーシャから水を掛けられる。それから全身を使って、体を洗ってもらうのであった。



◇◇◇◇◇



 フレネードの洞窟を奥へ進んだ先で、弓を背負った少年が、大柄な男性と向かい合っている。

 それから一言二言を話した後に、紙を受け取っていた。


「ふんふん。この先を進むと、地底湖があるんですね」

「はい。所々に人が通れる亀裂があります」

「中は調べたの?」

「いいえ。時間になりましたので……」

「地底湖の周囲は?」

「魔物は倒しておきました。奥にも通路があります」

「そっか。ご苦労さま」

「はい……。後はよろしく頼むぜ!」


 大柄の男性は、大声を上げた後に離れていった。

 それを見送った少年は、後ろを向いて手を振った。それに応えるかのように、四人の男女が軽く手を上げている。


「ボイルさん、お待たせしました」

「引継ぎは済んだか?」

「地図をもらいました。地底湖があるようですよ」

「へえ。魔物は?」

「道中は倒してあるそうです。地底湖にはいるかもしれません」

「その地図は、ミゲルが持っとけ」

「はいはい。レンジャーの役目ですからね」

「よろしくな。地底湖へ到着したら斥候してもらうぞ」


 Aランク冒険者チーム「聖獣の翼」のボイルたちは、元勇者チームが発見した分岐点から奥へ進んでいる。三つほど通路が分かれており、その内の一つを担当した。

 もちろん、一チームで進めるわけがない。よって、先ほどの大柄な男性のチームも一緒だ。しかしながら、同時に進んでいない。

 交代で進むことで、休憩を取りながら奥へ向かうのだ。そういったチームが、後二つほどある。


「ハルベルト。さっきのは、帝国から来た冒険者チームだったな」

「ああ。ランクは……。ハンクス」

「CじゃC」

「Bだよ! 忘れっぽいのは、オジンの証拠だね!」

「「ササラはFなんだがな」」

「冒険者にFランクなんてないわよ?」

「「いや。胸がな」」

「このお!」

「「あいたっ!」」

「あははははっ!」


 洞窟内に、三つの悲鳴が木霊する。

 ササラが持っているつえで、三人の頭をたたいたのだ。それを見ていたミゲルは、お腹を抱えて笑っている。

 周囲に魔物がいないので平気だが、あまり大声だと呼び寄せてしまう。


「ホ、ボイルさん、ちょっと声が大きいです」

「す、すまねえ。さてと、冗談はこれぐらいにして……」

「もぅ!」


 セクハラ以外の何者でもないが、こっちの世界にそんな言葉は無い。ササラも気にしておらず、ほほを膨らませただけだった。

 まだまだ新米の冒険者である。洞窟の奥へ向かうほど危険が付きまとうので、自覚がなくても体は緊張していたようだ。

 頬を膨らませた後は、軽い笑顔を浮かべていた。


「ミゲル、土の中を進む魔物は?」

「待ってくださいね」


 ミゲルは壁に耳を当てる。

 穴を掘って移動する魔物を警戒するのは、洞窟を探索するうえで必要なことだ。いくら通路にいないからといって、警戒を解くほど馬鹿なチームではない。


「平気なようですね。地面は……」

「「………………」」

「平気ですよ」

「んじゃ、地底湖へ向かうぞ」


 これで、通路の安全は確保できた。

 こういった作業をやれないと、冒険者は生き残れない。現にレジスタンスの冒険者が数名消えている。原因は分かっていないが、洞窟で行方不明ともなれば、魔物の餌になった可能性が高い。


「しっかし、地底湖か」

「湿気が凄いな」

「こういったところだと、ジャイアント・スラッグがいるぞ」

「ナメクジは嫌!」


 ボイルたちが進んでいる通路は、鍾乳洞しょうにゅうどうになっていた。

 岩肌には水滴が付いており、魔法で作った光を反射している。そのために、かなりの明るさになっていた。本来ならば光を抑えたいが、なかなか難しいようだ。

 そう考えると、危険な通路かもしれない。


「ボイルさん、他の道が良かったですねえ」

「あまり変わらねえと思うけどな」

「そうですか?」

「どれを選んでも危険ってことだ」


 分岐点の先が分からない以上、どの道を進んでも魔物がいるだろう。間引きをしながら進むが、魔物の強さは似たようなものだと思われる。

 大蛞蝓おおなめくじならマシかもしれない。戦い慣れたとはいえ、大蜘蛛おおぐもが一番嫌である。粘着性の高い糸や毒を持っている。要はからめ手があるような相手だ。

 センチピードといった百足型の大きな魔物も、洞窟内では危険な部類である。広い空洞に棲息せいそくするのだが、今は土の中を移動している個体もいるだろう。

 先ほどの作業をやっていないと、壁や地面から飛び出してくる場合もある。


「そろそろですね」


 ミゲルが地図を見ながらつぶやいた。

 どうやら、地底湖へ近づいたようだ。ここまでの通路にいた魔物は、ソル帝国から来た冒険者チームが掃除した。

 そのおかげで、魔物と遭遇しなかったのは助かった。魔物の間引きも仕事であるため矛盾しているが、危険は少ないほうが良い。

 収入が減っても生きてさえいれば、今後も稼げるのだから。


「ほら、ミゲル。早く調べてきて!」

「サ、ササラさん。押さないでください」

「何かあったら、すぐに戻れよ」

「分かってます。僕だって、死にたくないですからね」


 ボイルたちは通路を少し戻る。

 光が強く反射しているので、このまま進むと魔物に気づかれてしまう。まずは斥候を出して、地底湖の周辺を調べる必要があった。

 その斥候役であるミゲルは、ランタンを取り出して火をつける。それから蓋を少しだけ開き、淡い光となるように調整した。

 暗闇に存在している魔物に対して、強い光は刺激になる。暴れ出してしまい、大量の魔物を相手することになってしまう。

 相手をするなら、一体から二体にしたい。淡い光に気づかれれば、釣り出して倒すのが常套手段じょうとうしゅだんである。


「さてと。地底湖は……」


 ミゲルが警戒しながら奥へ進むと、通路が広がり、大きな空洞なっていた。

 ちょっとした大空洞である。見たところ魔物はおらず、気配もしない。地底湖へ水滴が落ちる音だけが響いていた。

 地面には岩が点在しており、周囲には魔物の死骸が転がっていた。地底湖は大空洞の隅に広がっている。五十メートルぐらいの幅か。

 湖と呼ぶには小さすぎるが、他に呼び方が見つからないだけだった。


(あいつらが倒した魔物が少ない? まあいいや。それよりも亀裂が多くて、中は調べてないとか言ってたっけ。なら、ちょっと調べてみますかあ)


 ミゲルは背負っている弓ではなく、腰から短剣を取り出した。それから地面へ耳を付けて、先ほどと同じように音を探る。

 そして、危険がないのを確認してから、近くに見える亀裂へ近づいた。


「どうなってますかねえ」


 壁にある亀裂は、一人の人間が通れるほど広がっていた。

 それでも高さは、人の背丈より低い。少し腰を落とさないと進めないようだ。奥に魔物がいると拙いが、何かが動いている気配はなかった。


「ジメジメしてるけど……。ジャイアント・スラッグかあ」


 ミゲルはササラの顔を思い浮かべる。本当に嫌そうな表情をしていたが、その顔とも、そろそろ別れのときが近づいていた。

 そう思うと、股間がうずいてくる。


(Fカップかあ。もったいない? 一度ぐらいは、ヒィヒィ言わせたいなあ。でも、僕の相手なんてしないだろうしなあ。おっと……)


 余計なことを考えたが、ミゲルは亀裂の奥へ近づいた。

 警戒しながら進むと、どうやら亀裂の先は開けているようだった。


「ここも空洞かあ。魔物は……。いない? いや……」


 ミゲルは周囲を警戒しながら、地面へランタンを近づける。

 すると、滑りのある液体が目の前にあることに気付く。それを短剣ですくい上げてみると、何やら煙が立ち昇った。


「これは……」


 亀裂から顔を出したミゲルは、ランタンの蓋を広げながら地面を見る。何か硬そうなものが点在しているが、どうやら石ではなさそうだ。

 近づいて拾い上げたいが、それは自制した。


「あの白いのは骨かな? 外殻の一部? なら……」


 それから奥の壁を見ながら、ゆっくりと天井を見上げた。すると、ミゲルは口角を上げて笑みを浮かべる。

 童顔なので、悪戯を思いついた子供のような笑顔だ。


「なるほどね。魔物が少ないわけだ。ここを使おうかな?」


(でも、仕掛けが必要かなあ。とりあえず、亀裂は岩で隠して……。決行は何時にしようかなあ。それにしても、やっと終われるよ。奴にも手伝わせないとね)


 ミゲルは亀裂を戻り、入口を岩で隠した。すべてを隠す必要はなく、人間が通れないほどに積み上げておくだけで良い。

 それでも小柄なので、少々時間がかかってしまった。重い岩を持ち上げるのは一苦労だが、あまり斥候に時間をかけると拙い。

 それから周囲を見渡して、亀裂の位置を地図に書き込んでいった。もちろん、岩で隠した亀裂は書き込まない。すでに場所は覚えている。


「さてと。そろそろ戻りますか。Fカップが待ってるしね」


 ササラの胸を思い浮かべたミゲルは、股間でいきり立った息子を眺める。

 それには苦笑いを浮かべた。斥候中だというのに、余計なことを考えたようだ。このまま戻ると、ボイルたちに何を言われるか分からない。

 そこで、いかついオーガのような顔を思い浮かべる。


「はぁ……。萎えた」


 ミゲルは溜息ためいきを吐いた。

 その思い浮かべた顔が、地獄の番人と思われる形相へ変貌すると分かっていた。それを思うと、いきり立った息子は縮こまる。これならば、何も言われないはずだ。

 そして、地底湖がある大空洞から戻っていくのであった。



――――――――――

Copyright(C)2021-特攻君

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