第388話 裏切りと生贄と1
フォルトは、フレネードの洞窟がある山の裏側へ来ていた。
その場所には、ボロ小屋が隠されるように建てられている。スタンピードが発生して、そこまで来られる人間は皆無。気分は実に晴れやかだった。
近くには川が流れており、ビッグホーンの肉や野菜類の搬入も終わっている。カーミラと大罪の悪魔のおかげだが、その褒美をあげている最中であった。
「あんっ! 御主人様!」
「寂しかったぞ!」
「はっ! 激しいですっ! 休憩を……」
「まだまだあ!」
悪魔のカーミラが休憩したいほど、フォルトは荒々しく求めていた。
褒美もさることながら、今まで近くにいなかった寂しさをぶつけていたのだ。それでも、いつもどおりに受け入れてくれる。さすがはリリスであった。
おっさん親衛隊は、帝国軍の工兵部隊が造っている陣地で待機している。まだ誰も連れてきていない。
まずは、頑張ってくれた者たちを労うことが先だった。
「はぁはぁ」
「疲れたのか?」
「
「壊さないぞ。一生近くにいてもらうからな」
「えへへ。もうちょっとだけ激しくてもいいですよお」
「そうか。次は頑張るとしよう」
「それもいいですけどお。報告は要らないですかあ?」
「あ……。そうだったな。ちょっと外へ出るか」
「はあい! お茶を入れてきますねえ」
行為も一段落したところで、フォルトはテラスへ出る。これの良さを知ってしまったため、隠すように建てても外せなかった。
非常に狭いが、テーブルを二つほど置ける。そのテーブルの一つに設置された椅子へ座ると、ブラウニーが中へ入っていった。
小屋の中は大変なことになっているので、掃除を頑張ってもらいたい。
「ニャンシー、ルーチェ」
フォルトは魔力の糸を使って、ニャンシーとルーチェを呼ぶ。すると、木々の奥から歩いてきた。
こちらには、二人とも来ている。双竜山の森を留守にすることになるが、ドライアドだけで大丈夫だと思っている。
フォルトの使う小屋以外にも小屋がある。見えるほど近くはないが、急いで走ってきたのだろう。
魔界を通るほどの距離でもない。
「主よ。終わったかの?」
「休憩だ。今のうちに報告を聞こう」
ニャンシーとルーチェは椅子へ座り、テーブルの上に一枚の地図を広げた。
ブロキュスの迷宮で、セレスから見せてもらった地図に似ている。しかしながら、そちらと違って、クネクネと捻じ曲がった通路が描かれていた。
「報告の前に伝えておくことがあるのじゃ」
「なんだ?」
「あの冒険者たちが来たのじゃ」
「シルビアとドボ?」
「うむ。悪魔崇拝者の件で報告があるそうじゃ」
「聞いてないのか?」
「直接報告したいそうじゃぞ。戻ったら呼んでくれと言っておった」
「俺は忘れるから、カーミラに言っておけ」
「分かったのじゃ」
悪魔崇拝者とは、エルフの女王に呪いをかけた者たちである。
フォルトはエルフ族のクローディアから、呪いの解呪を手伝う依頼を受けていた。それを受けたのは、バグバットから頼まれたからだ。
借りが多いからだが、ある程度の情報がなければ動くつもりはなかった。別に待ってはいなかったが、その情報が手に入ったようだ。
「今は動けないがな。それで?」
「報告じゃな。フレネードの洞窟じゃがのう」
ニャンシーには、フレネードの洞窟の地図を作ってもらった。『
そして、地図には赤く丸印やバツ印が付けてあった。
「この赤い丸印は?」
「自動狩りとやらに向いている場所じゃ」
「おおっ! さすがはニャンシー」
「ふふん。
「バツ印は?」
「面倒な場所じゃ。行かぬが良いじゃろう」
さすがは、ニャンシーである。
これなら、おっさん親衛隊のレベル上げも捗るだろう。それにしても洞窟は広いようで、奥まで書きこまれていない。
こちらは随時、調べてもらう
「御主人様! お茶でーす!」
「ありがとう。俺の足へ」
「はあい!」
カーミラが四人分の茶を入れきた。
屋敷に設置してあるテラスのように、自分専用の椅子はないので、膝の上に座らせる。柔らかい桃は、足で堪能するにかぎる。
ルーチェはアンデッドのデモンズリッチだが、飲食が不要なだけで飲むことは可能だ。元の姿は骨だが、今は受肉しているので平気である。
「スタンピードの元凶は?」
「奥までは行けてないのじゃが、おそらくは蜂じゃな」
「蜂?」
「うむ。この死骸を発見したのじゃ」
フォルトは、ニャンシーから渡された蜂を摘まんだ。
それから羽を指で挟んで、マジマジと顔を近づける。日本で知られているスズメバチ程度の大きさだ。
あくまで大きさで、形はまったく違う。しかしながら、これなら魔物ではなく、普通の昆虫だろう。
「ふーん。どんな蜂なんだ?」
「パラサイト・ワスプじゃ。寄生蜂じゃな」
パラサイト・ワスプとは、他生物へ卵を産み付ける蜂である。
毒を注入してから産み付けるが、この毒が厄介なのだ。注入された生物は生殖本能を刺激され、頻繁に交尾を行うようになる。これが、スタンピードの元凶だ。
なぜ、そんな毒を持つのか。卵を産み付けた宿主が、他の生物に捕食されないためだ。仲間を増やして、捕食対象から外させるのだろう。もちろん確実ではないので護衛している。
そして、卵から産まれた幼虫が宿主を食べるのだ。
「やれやれ。なんで、そんなことをするのやら……」
「虫じゃからのう。そういった生態なんじゃろ」
知能のない魔物もそうだが、昆虫にも生態がある。
生態とは、自然界に生活しているありさまの事だ。知能がある生物から見れば無意味、もしくは有害かもしれない。しかしながら、自然から見れば意味がある。
生物環境には相互作用があるのだ。寄生蜂がそうすることで、他に生きていける生物が存在する。
寄生蜂とて、生態系の一部ということだ。
「確かにな。なら、天敵が減ったのか?」
「かもしれぬのう。奥まで行かねば分からぬが……」
「まあいいや。次はルーチェの報告だな」
「はい。主様」
フォルトとしては、スタンピードの元凶を排除する気がない。
適当に魔物を間引いて、おっさん親衛隊のレベルを上げたら撤収するつもりだ。なるべくなら、レベル四十にしたい。
そして、幽鬼の森へ帰ることも考える必要があった。
後は勝手にやってくれである。
「まずは……。奴らの件から聞こうか」
「畏まりました。こちらを御覧ください」
「うげっ! 腕はどうした?」
「ちょっとルーチェちゃん!」
ルーチェが上着を脱ぐと、左腕を失っていた。
それを見たフォルトは、目を見開いた。カーミラも驚いたようだ。デモンズリッチは、魔界でも上位の存在である。
「申しわけありません。逃げ遅れました」
「ちっ。実験体を確保したら治す」
「あっ! ありがとうございます!」
「おおう! ビックリさせるな! どうした?」
ルーチェが大声を出して喜んでいるので、フォルトは驚いてしまった。
珍しい光景だ。魔道具の話以外では、感情を出さずに淡々と話す。
「い、いえ。
「解消なんてしないぞ? 俺の眷属だしな」
「それが嬉しいのです!」
(悪いことをしたなあ。ルーチェならと思ってやらせたが……。俺の呪術系魔法なら治せるから、傷を移せる相手を確保だ。それにしても……。喜びすぎ!)
基本的に、眷属とは使い捨てである。消滅したり使い物にならなくなれば、新しく召喚して契約を結べば良いのだ。
ニャンシーやルーチェ、クウにしても魔界の魔物である。しかしながら、フォルトからすれば愛着がある。身内のようには扱わないが、それでも大切な者たちだ。雑に扱うことはない。
今回の件も、小さな怒りを覚えている。
「なあ、ルーチェよ」
「はい?」
「胸がデカいな」
「主様が選んだ体ですが……」
「たまたまだったがな。とりあえず、服を着ろ」
「はい」
アンデッドなので、羞恥心はないようだ。
ルーチェの受肉した体は、双竜山へ侵入したソル帝国の密偵の女性だ。捕らえてから、アーシャに殺させた。
顔は可愛いのだが、フォルトの趣味ではない。それ以前に血の気がないので、残念ながらそそらない。
「うーん。強かったようだな」
森へ向かったのは、予想していたとおり元勇者チームだった。冒険者の強さを確認した後は、森へ戻って情報の収集に勤しんだ。
その報告を聞いた後、フォルトは元勇者チームの戦力を分析した。
「やはり、シルキーが要注意か」
「はい。分身して、儀式魔法を使います」
「ルーチェが腕を失った原因か」
「スケルトン・ジェネラルのおかげで、この程度で済みましたが……」
ホーンテッド・フォートレス。
憑りつかれた要塞はスケルトン系のアンデッドを大量に作りだすが、それはランダムに選ばれる。強い骸骨は出現確率が低く、ほとんどが骸骨兵だ。とはいえ、
それが、スケルトン・ジェネラルと呼ばれる骸骨将軍だ。もちろん屍骨戦士も、強い骸骨に入る。
「その儀式魔法って……」
「信仰系魔法で、神聖なる一筋の光という魔法です」
「よく知ってたな。さすがは研究大好き、デモンズリッチ」
「恐れ入ります」
「効果は?」
「悪魔やアンデッドなどに対して、強大なダメージを与えます」
「なるほどな。特効魔法か」
「特効とは?」
「いや。こっちの話だ」
シルキーの儀式魔法【ディバイン・レイ/神聖なる一筋の光】は、邪悪な存在にダメージを与える魔法のようだ。
ルーチェが魔界へ逃げた後に確認したが、元勇者チームは生きている。もちろん、憑りつかれた要塞や骸骨兵などは消滅した。
日本のゲームでは、特効と呼ばれていたものだ。特定の敵に対して、ダメージを上乗せする効果がある。上乗せなので、一定のダメージは受ける。
一概には言えないが、こちらの世界では、効果対象を絞った魔法のようだった。もう少し調べる必要はありそうだが……。
「ポロは知ってた?」
「(当たり前だ。アカシックレコードに情報は入ってるぞ)」
「先に分かったらさ。面白くないだろ?」
「(くくっ。その気持ちは分かるぞ)」
「アンデッドや悪魔ということは……」
「(邪悪だな。神々どもが決めた邪悪だ)」
「なるほど」
(いろんな魔法があるな。こういったものを調べるのは好きだが……。邪悪への特効なら、俺にも効果があるのか? 魔人は悪寄りって聞いたしなあ)
フォルトからすれば、人間こそ邪悪だろうと思っている。しかしながら、それは神が決めることだ。
そうなると、魔人は邪悪に属する可能性は高い。
「魔人は?」
「(おまえの称号はなんだ?)」
「ちっ。そうだった」
フォルトの称号は、「神々の敵対者」である。これは異世界人の「召喚されし者」と同様に、魔人の固有称号だ。ならば、邪悪だと認定されているはずだ。
魔法を受けて確かめる気もないので、棚上げするしかない。
「やれやれ。それで、聖剣のほうは?」
「スケルトン・ジェネラルが受け止めました」
「あれ?」
「それほどの威力はないかと……」
「ふーん。他にも能力がありそうだな」
「そうですか?」
「その程度の聖剣で、魔王城へ乗り込むかなと思ったまでだ」
マリアンデールとルリシオンから聞いた話では、魔王軍の六魔将は覚醒してギフトを持っている。つまり、当時の姉妹より強い。
それらが守る魔王城へ、勇者チームだけで乗り込んだのだ。勇者アルフレッドの神魔剣は強いのだろうが、プロシネンの持つ聖剣も強くないと生き残れないだろう。ならば、骸骨将軍が受け止められる程度の強さではないはずだ。
「で、ギルって奴は?」
「その者は分かりません。他の骸骨を引き連れて走っていただけです」
「レンジャーだったな。俺の好きな職だ」
フォルトは、トリッキーな動きをするキャラクターが大好きだ。もちろん、ゲームの中の話である。
そういったゲーム脳から考えると、レンジャーのギルも要注意だろう。多彩なスキルや戦法で、チームを助けていると思われる。
「分かった。やはり近づくのはやめよう」
「主様なら、簡単に倒せますが?」
「それは買いかぶり。もともと相手をしようと思ってないしな」
「さすがは御主人様です!」
「ははっ。俺は勇者でも魔王でもない。逃げるが勝ちのチキンさ」
基本的な方針は変わらない。
興味を持たれるのは仕方ないが、フォルトからは近づかない。何か言われても突っぱねる。ソフィア以外の接点を持たない。
こういったことで、元勇者チームを遠ざけるのだ。
「次は……。転移魔法の件を聞こうか」
「はい。先ほど実験しましたが、失敗に終わりました」
「あらら」
「ですが、転移自体はできました。実験体は土の中です」
「そりゃ残念。やっぱり、一回じゃ駄目か」
「そうですね。予定通りに、実験体を集めたいと思います」
ルーチェとニャンシーには、人間を確保してもらった。
ターラ王国兵の誰かだが、魔物にやられて重傷を負っていた一人だ。魔界を通ってきたので、放っておいても死んでしまう。よって、有意義に使わせてもらった。
人間は魔界で長く生きられない。それは、
こちらは、闇ソフィアからの提案の一つだった。弱いターラ王国兵を狙って、実験体を集めるのだ。
その提案は良いのだが、本来の彼女が悲しんでしまう。なので、死にそうな人間を選んでいた。
「それでは主様、実験体を調達する準備に入ります」
「そうしてくれ。俺は戻る」
「妾はスクロールの準備じゃ。ルーチェも手伝うからの」
「さすがは一番の眷属だ。ニャンシー、頼むぞ」
「うむ! 妾の眷属を総動員して頑張るのじゃあ!」
「ほ、ほどほどにな」
ニャンシーを
この後はルーチェへ耳打ちして、手綱さばきを頼んだ。しっかり者なので、なんとか抑えてくれるだろう。
「カーミラ、みんなを迎えにいくか」
「はあい! 私も一緒に戻りますねえ」
「だが、その前にな」
こちらの小屋には、おっさん親衛隊を連れてくるつもりだ。すぐに陣地へ戻りたいところだったが、もう一度だけカーミラを貪りたい。
そこで早速、二人で小屋へ入るのであった。
◇◇◇◇◇
フォルトとカーミラは、ボロ小屋を出て陣地へ戻った。空を飛んで、透明化の魔法を使って姿を消している。それを見破る目がないことは確認済みだ。
ドッペルフォルトのクウは、小屋へ行ってもらった。カーミラに化けた新たなドッペルゲンガーは送還した。
これも人数分を召喚すれば、全員を小屋へ連れていける。
「うーん。残念だ」
「来ちゃいましたねえ」
陣地には、囮ルートの混成部隊が到着していた。
すべてではないが、明日には主力部隊も到着するようだ。そうなると、フレネードの洞窟を攻略する作戦を決めることになるだろう。
おっさん親衛隊を小屋へ連れていくのは、攻略が始まってからだ。
「ソフィア」
「はい。どうかしましたか?」
「こっちの作戦は始まった」
「そっ、そうですか。もう吹っ切りました」
「そうなのか? それならいいが……」
フォルトは天幕の中で、ソフィアと横になっていた。
行為はしていないが、マッタリするのが好きなのだ。全員が入れる天幕だが、他の身内は外へ出てもらっている。
「苦痛を伴って生きるのであればと……」
「なるほど。治る見込みはないしな」
ソフィアの考えは、安楽死を認めるというものだ。
実験体には、重症で完治の見込みがない人間を選んでいる。手当して生き延びたところで、その後の生活は難しい。
介助に国の支援は期待できない。基本的に、兵士は使い捨てである。貴族であれば良いが、平民は生活が苦しい。
そうなると、家族の介助にも限界があった。
(相変わらず、日本との差を感じるなあ。安楽死を認めていないが、それは生き続けられる環境や人権などがあるからだ。こっちの世界にはないしなあ)
「フォルト様、私たちはどう行動しましょうか?」
「渡した地図から、良い狩場を見つけてくれ」
「はい」
「それとな。この蜂は気を付けろ」
「蜂ですか?」
フォルトは、寄生蜂の死骸を取り出す。さすがに見たことがなかったようで、ソフィアは物珍しいといった表情で見ていた。
そして、ニャンシーから聞いた
「昆虫だと小さいしな。洞窟で暗いし……」
「分かりました。セレスさんへ言っておきます」
「針が通らなければ平気だろうがな」
こちらの世界では、魔法で防御力を上げられる。
魔力の膜を、全身へ覆うようなイメージだ。魔物の打撃を耐えられるほどには強固である。皮膚自体を固くする魔法やスキルはあるが、コストパフォーマンス的にも、普通の防御魔法で十分だろう。
寄生蜂は、柔らかい魔物へ卵を植えつけている。外殻の硬い魔物は、柔らかい部分を狙われているはずだ。
「シル……。お姉さん達はどうでしたか?」
「強かったようだ。ルーチェがなあ」
元勇者チームや冒険者を殺すために、ルーチェを送りこんだわけではない。情報を収集するためだ。
彼らが倒せそうもなければ、送還する予定だった。
「ルーチェさんは大丈夫なんですか?」
「アンデッドだしな。痛みはないぞ」
「腕を失くすとは……。申しわけなく思います」
「ソフィアが気にする必要はない。俺なら治せるしな」
「信仰系魔法だと、ダメージになってしまいますからね」
「そういうことだ。今後はもうちょっと、慎重にやらせよう」
「それにしても……。神聖なる一筋の光ですか」
「使えるのは知っていたのか?」
「はい。勇魔戦争でも使いました」
「聞かなかった俺も悪いがな」
アカシックレコードと同様である。
これは、フォルトの遊びなのだ。ゲーム脳で考えられるものなら楽しい。シュンたちの能力を、丸裸にしたときは面白かった。
その延長線上のようなものだ。
「作戦会議はどうしますか?」
「俺たちは攻略に参加しない。間引きを担当するように進めてくれ」
「分かりました」
フレネードの洞窟を攻略するのは、元勇者チームや冒険者にやってもらう。間引きを担当するだけでも、援軍としての面目は立っているだろう。
ダークエルフ族の戦士隊も同様だ。こちらは、おっさん親衛隊のサポートをしてもらう。大婆もフェブニスも、人間の尻拭いは御免だと言っていた。
「さあて。飯でも食うかあ」
「ふふっ。いい匂いがしてきましたね」
「フェブニス隊も呼んでやれ。先に連携の確認をしくといい」
「そうしますね。ちゅ」
「でへ。始めたくなるから……」
ソフィアから不意打ちをもらったが、行為をする時間は足りない。
漂ってくる匂いの濃さから、もう食事が並ぶ頃だった。
(転移魔法かあ。完成すれば……。でへ)
現在のところは、思ったとおりに進んでいた。転移魔法を完成させるための
それに対して口角を上げたフォルトは、ソフィアと一緒に天幕を出て、身内が待つ場所へ向かうのだった。
――――――――――
Copyright(C)2021-特攻君
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