次の記憶




次の記憶は今から400年前。


魔王が復活したことにより、再び勇者として生まれた。


まだ、生まれた時点では勇者としての神託は受けてなかったが、過去の記憶も全て残っていた為、自分が勇者である自覚が生まれた時からあった。


侯爵家の長男として生まれた僕は、貴族として恵まれた環境だったが、過去の記憶のせいで誰も何も信じなかった。


幼少期よりひたすら剣術と魔術を鍛え、体を酷使し魔力を高めることを考え生きた。


前回同様、15歳になった日に勇者としての神託を授かった。


国王から勅命を受け、僕と同様に神託を受けた聖女や剣聖、賢者と共にパーティーを組んだ。


貴族やパーティーメンバーとはプライベードの付き合いは一切断った。

日々戦い、戦果を挙げ続けたが、僕だけは褒美を全て受け取らなかった。

国王の次女との婚姻の話も断った。



そして、勇者としての役目である魔王と戦った。


しかし負けた。


堕落していたパーティーメンバーは十分な実力を身に着けることが出来ていなかった。

彼らは魔王との戦いの最中、僕を見捨てて逃亡した。


逃げていく彼らの背中を見て、聖剣を捨て僕も戦うのを辞めた。

僕は魔王へ死を望み、魔王はそれを叶えてくれた。




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