一話目からがっつり掴んできます。
あの白雪姫が一文字違いのまさかの男、しかもかなり口が悪いです。
7人いるはずの小人はたったひとりのきれい好きなおっさん。
そしていつもいいところをさらっていく王子様がとても残念なキャラクターに……。
おとぎ話の概念を根底から覆してくれる大胆な設定と軽妙な語りがたまりません。ときおり色んな話が混ざり合うごった煮感も自由でいいです。
そして何より言葉遊びのセンスの良さがあちこちで光っています。
ファンタジーの中になぜか現代社会の事情まで差し込まれる、まさにおとなのためのおとぎ話。
この毒リンゴは癖になります。ぜひともご賞味ください。
死んでしまった姫君に、口づけをしようと身をかがめる通りすがりの王子。
……はい、童話でおなじみのシーンですが、ツッコミどころありありですね。もう犯罪臭が漂ってますね。
本作品は、そんな童話の矛盾点・問題点を決して看過せず、ひとつひとつ、論理的に検証していくものである。
…というわけではありませんが、とにかく絶妙なツッコミが入りまくります。登場する童話も「白雪姫」だけでなく、次から次へと大行列。面白すぎます。
あなたはこのお笑いの大洪水に耐えられるか…!?
今、不朽の名作の隠された真実が明かされる…!
…かもしれません♬