先輩彼氏と後輩彼女の下校待ち合わせ

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「男性」のセリフだけ読むと女性向けに

「女性」のセリフだけ読むと男性向けに

という書き方をしております。


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「先輩彼氏と後輩彼女の下校待ち合わせ」

作者:嵩祢茅英(@chie_kasane)

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男性「(友達に向かって)うん、じゃあまた明日!」


女性「あー、遅くなっちゃったなぁ…先輩怒ってるかな?…あっ、先輩!…っと…あれ…一緒にいるの誰だろう…?」


男性「…ん…?やっと来たと思ったら、そんな所に突っ立ってどうしたの?」


女性「あ、いやあの…先輩が知らない人と話してたから、なんだか話しかけづらくて、ここで待ってました…」


男性「話しかけづらかったから、待ってたの?話しかけてくれて良かったのに」


女性「いや、さすがに話に割って入れないですよ!…それになんか、さっきの人…いや、やっぱりなんでもないです…」


男性「…んー?どうしたの?なんか言いたそうな顔してる」


女性「なんでもないですってば…」


男性「隠しても無駄だよ。キミは分かりやすいからね。それに、何かあるなら全部話して欲しい」


女性「じゃあ言いますけど…さっきの人、誰ですか?ずいぶん親しそうに話してましたけど…」


男性「さっき話してた子?あぁ、同じクラスの子だけど………もしかして、ヤキモチ?」


女性「同じクラスの人?…そうですか…やっ、ヤキモチとかじゃないです!」


男性「あははっ!そんなあからさまに不機嫌な顔されたら誰だって気が付くよ」


女性「〜っ!だってすごく楽しそうに話してたから!」


男性「そっか…妬いてくれたんだ?」


女性「そうです…ヤキモチです…あんまり他の人に、笑いかけないでください」


男性「ボクはキミが妬いてくれて、嬉しいよ?こんないじけた顔も、ボクだけが見れる特権だし」


女性「え?ヤキモチが嬉しい?…そんな言い方、ズルいです…」


男性「今度は嬉しいのを堪えてる顔してる。本当にキミは見ていて飽きないな」


女性「どうせ顔に出やすいですよ!もう恥ずかしいから見ないでください!」


男性「怒らないで。ボクが愛おしいと思うのは、キミだけだよ。たとえ他の誰に好かれようと、ボクが愛しているのはキミだけだから」


女性「えっ…それって、告白されたって事、ですか?」


男性「…告白されたの?、って…あー…これは失言だったかな…」


女性「…どうなんですか。されたんですか?告白…」


男性「…うん、された。でも断ったよ」


女性「…やっぱりされたんだ…」


男性「なんで?そりゃあボクにはキミがいるからね」


女性「先輩の事、信用してないとか、そういうんじゃなくて!…不安なんです…先輩は人気もあるし…どうして私と付き合ってるのか、正直分からないし…」


男性「そんなに心配?ボクの事、信用できない?ボクはキミと手を繋いで、キミを抱きしめて、キミとキスをして…それは、キミだからそうしたいんだ。だからもう、機嫌直して?…ちゅ。」


女性「私も!先輩の事が大好きです!手を繋いでくれる時も、抱きしめてくれる時もすごく安心するし…キスされると、ドキドキするし…先輩の事、大好きなんです!他の人に、取られたく、ないんです…」


男性「じゃあ、帰ろうか。ほら、手を出して。手を繋いでれば、キミがボクのものだって分かるでしょ?」


女性「手を繋いでって…そんな所、誰かに見られたらどうするんですか…!」


男性「おいで。そうじゃなきゃ、ボクが不安だから、さ」


女性「私が先輩のものだって分かるからいい?手を繋いでないと不安、って…」


男性「ずっと、ボクの手を握っていて?ふふっ、離さないよ」


女性「先輩も不安になるんですか?…じゃあ!これからも、ずっと手を握っていてくださいね、先輩!」

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