舞台は20世紀のアメリカ。
世界規模の大戦が収束に向かいつつあるものの、未だその爪痕は癒えず各地では行場を無くした無法者たちが徒党を組みのさばり、悪行の限りを尽くしている。
本作はそんな荒廃した世界で出会った二人の男たちが、壮絶な死闘を勝ち抜きながら懸命に日々を生き抜く物語である。
主人公は二人。
戦火により家族を失った孤高の傭兵マティアス・マッカーサーと、桁外れの戦闘能力を誇る巨漢の豪傑ハンニバル・クルーガー。
ふとした切っ掛けで出会い、やがて不壊の絆で結ばれた無二の親友となる彼ら二人は、
一見対照的なようでいてその実『戦争の被害者である』との共通点を持つ。
傭兵マティアスは前述の通り戦火に家族を奪われ、豪傑ハンニバルは人類の犯した罪をその身に背負わされた悲劇の存在である。
共に軍人として、市井の民を脅かす悪を討つべく戦場に身を投じる二人。
彼らを待ち受けるのは、暴力的な悪意が過剰に進歩した技術により具現化したような数多の難敵・強敵たち。
然し彼らは如何なる苦境にあっても決して怯むことなく進み続けるであろう。
自分達の戦いが実を結び、真なる平和が訪れるその時まで……。
この物語は、一言で言えば「熱い男」の物語です。ジャンルとしては「SF」という人が多いかもしれませんが、私は「ミリタリー」かなぁと思います。戦闘シーンが「・・・」的で、そういう、なんというか、理解を超えた判断をするのも「ミリタリー」よりだし、出てくる敵も「いっちゃっててw」、これも「ミリタリー」って気がしてます。
また、この物語には大きく2つの魅力があります。1つは男同士の熱い掛け合いなんですが、それ以上に魅力的なのが「敵役」。私は、この「敵」の個性に思わず惹かれて星を入れたことを覚えています。
中世、異世界ファンタジーもいいですけど、近未来SFにも、こういう「アツイ」作品がある!ってことを皆様に知っていただけたら、とても嬉しいです!