5-14

〈西暦2013年11月8日午前5時30分 アメリカ合衆国ミシガン州 特区27番地〉


「……やっと埋まった」


 ペンを置き、本を閉じたニコラスは、ソファー代わりに腰掛けていた病室ベッドに倒れ込んだ。


 以前と違ってブルーライトはさほど見てないが、やはりこういう調べ物は目と肩がこる。


 うんと伸びを一つ。外を見やれば、カーテンがうすぼんやりと白光を放っている。

 また徹夜してしまったようだ。


「しかしまあ、まさか一ページに複数の部族がいるとはな……」


 ニコラスは先住民の言葉とそのページ数を書き出したメモを手に取った。


 絵本に記された先住民の言葉には、ページごとにかなりのばらつきがある。


 全てのページに記されているわけではなく、ページによっては書いてあるページと書いてないページがあるのだ。

 例えば9から11ページは空白だが、5ページに至っては五つもの部族の言葉が記されている。


 ともかくアンバランスなのだ。


 そしてこのアンバランスさが、暗号を解く鍵だ。


「この数字群を見る限り……5は五回出てるな」


 ニコラスは最終ページに記された例の数字群を睨む。



【2,5 3,1,18,5,6,21,12 20,8,5 4,15,21,2,12,5 8,5,1,4 19,20,1,7】



 これを見ると9、10、11などの数字は入っていない。一方で5は五回登場する。

 ページごとの部族のばらつきと完全に合致する。


 さらに、各ページに登場する部族の頭文字も同じだ。

 例えば1ページ目のトロワ族、ティムクワ族、タスカローラ族の頭文字は、「T」で共通する。


 絶対に何かある。


 ニコラスは壁掛け時計の時間を確認した。

 あと三時間もすれば、義足調整にアンドレイ医師がやってきてしまう。


 それまでに確認してしまわねば。


 ニコラスは各ページごとに刻まれた、先住民の部族名を書き出していく。



 P.1 トロワ族、ティムクワ族、タスカローラ族 「T」

 P.2 ホニアソント族、ホーチャンク族 「H」

 P.3 エリー族 「E」

 ――……



 次いで絵本最終ページを開き、例の数字群と見る。



【2,5 3,1,18,5,6,21,12 20,8,5 4,15,21,2,12,5 8,5,1,4 19,20,1,7】



 ニコラスはこの数字群をページ数に、部族名の頭文字を当てはめていった。



 【HE ETFEAEA LEE LHEHAE EETL OLTD】



「駄目か」


 ニコラスはペンを放り投げ、ベッドに身を投げ出した。


 さほど難しい暗号ではないだろうと踏んでいたが、そう易々とは解かせてくれなさそうだ。


 しかし困った。

 他に解く手掛かりとなると、心当たりが全くない。


 これは詰んだだろうか。


 うーんと腕を組みながら寝返りを打っていると、ふと矢印が書き込まれた地図が目に入った。


 ネズパース族の逃避行の道筋を記した地図だ。


――そういやネズパース族は書いてあるのに、数字群に入ってねえな……。


 ネズパース族の言葉が記されたページ数は9、13、17、25。

 どれも数字群には入っていない数字だ。


 一方その他の10、11、14ページなどは、部族の言葉が一切記されていない、ただの絵本のページなのでまだ分かる。

 だがちゃんと言葉が記されたネズパース族だけ、数字群に入っていないのはなぜだろう。


 まるで、意図的に数字群から除いたような——。


 ニコラスは地図を手に取り、デスクランプの灯りに透かしてみる。

 彼の部族が、己に知恵を与えてくれまいかと願うように。



『はあー、こんな距離を歩かされたのか。そりゃ恨むわ。これじゃあ地上絵描かされてるみてえじゃねえか』



 不意にギャレットの声が頭をよぎって、ニコラスは上半身を起こした。


 地図をデスクに広げる。

 ネズパース族が、血と汗と涙でもって大地に刻んだ足跡が今、A4用紙上にカラーコピーで蘇っている。


 ニコラスはマーカーを手に取った。

 そしてネズパース族の辿った足跡をマーカーでなぞってみる。


 そして愕然とした。


 足跡をなぞったマーカーは、一つの文字を地図上に浮かび上がらせた。


 アルファベットの「R」だ。


 ニコラスは急いで段ボール内の他部族の資料をまさぐり、机に広げる。

 そして今回の絵本に登場した部族の足跡を地図上で確認する。


「I」、「S」、「T」、「L」……少々歪な形ではあるが、どれもアルファベットになる。


 地上文字だ。

 先住民がこの合衆国に刻んだ最期の言葉ダイイングメッセージ


 次々に判明する大地に刻まれた文字を、ニコラスは夢中で書きとった。


 そして各ページごとのページ数と、彼らが浮かび上がらせた地上文字を整理して並べる。


 これをニコラスは、例の数字群に当てはめてみた。


 重複するページ数については、書かれた部族順に当てはめて、ダブらないようにする。

 1ページ目であればトロワ族は「I」、ティムクワ族は「S」、タスカローラ族は「T」というふうに。



【2,5 3,1,18,5,6,21,12 20,8,5 4,15,21,2,12,5 8,5,1,4 19,20,1,7】

 ↓

 【LO STLISTB LAC KDOGIS AWIT NESS】



 ニコラスは思わず机から後ずさった。



 LOST LIST     BLACK DOG IS A WITNESS

 失われたリスト   証人はブラックドッグ



 【『失われたリスト』の証人はブラックドッグ】



 床に落ちたペンが転がる空虚な音が響く。

 ぶるりと身を震わせたのは、全身から噴き出す冷や汗のせいではない。


 解けた。解けてしまった。


 この絵本は単に一人の少女の人生を描き示したものではない。

『失われたリスト』に関する巨大な陰謀を告発するためのものだ。


 後ずさったニコラスにベッドに散らばるメモの殴り書きが目に入る。

 各ページごとの部族名を順番に書き出したものだ。


 耳元で血の気が急速に引いていく音がした。


 なぜさっき気付かなかったのか。


 ニコラスは取り急ぎ、部族名の頭文字をページ順に書き立てた。



【T H E L E / A D E N I / S A N T H / U N F O L / E S T E N】



 先ほどの数字群——告発文にネズパース族は含まれていなかった。


 だがネズパース族が遺した「R」は、もう一つの告発を書き示していた。

 ニコラスは9、13、17、25ページのアルファベットを、「R」に入れ替える。


 【T H E L E / A D E N I / S A N T H / U N F O L / E S T E N】

  ↓

 【T H E L E / A D E R I / S A RT H / U R F O L / E S T E R】



 【THE LEADER IS ARTHUR FOLESTER (リーダーはアーサー・フォレスター)】



「嘘だろおい」


 声が震えた。


 この名をニコラスは知っている。

 一般的な「Forester」ではなく「Folester」だったため、珍しくてやけに記憶に残った。


 アーサー・フォレスター。

 合衆国安全保障局USSAの現局長の名である。


 ゴンゴンッ


 ニコラスはびくりと全身を強張らせた。ノック音はドアではなく窓から聞こえた。


「ワキンヤン?」


 白頭鷲が窓枠に留まっていた。

 オーハンゼーが飼っている、否、友として生活を共にしている鷲だ。


 さっさと開けないとぶち破るぞとばかりに突き始めたワキンヤンに、ニコラスは慌てて窓を開ける。


 開け放たれた窓からふわりとベッドに降り立ったワキンヤンは、ほれ、と脚を突き出した。


 そこには白い小さな筒状のものが結び付けられている。

 動物の骨を削って作った文入れだ。


 ニコラスは結ばれた筒状のものを解き、中身を取り出した。


 それは、一枚の写真だった。




 ***




〈西暦2013年11月1日午後6時12分 アメリカ合衆国ミシガン州 特区27番地〉


 ニコラスに呼び出されたその日、ケータは久方ぶりに上機嫌だった。


 明日から有給で10日間の休暇であることはもちろん、ようやく憎き車泥棒をとっちめることができたのだ。


 捜索を依頼した当時、ハウンドは盗まれた愛車と犯人を突き止めてくれたが、犯人の素性だけはどれだけ詰め寄っても教えてくれなかった。


 無理もない。なにせ相手はロバーチ一家の幹部だったのだから。


 確かに愛車――マスタングのコブラRは95五年に数百台のみ生産された二代目で、亡き祖母が就職祝いにと奮発して買ってくれた代物だ。

 同じく車好きの祖父とケータの手により、エンジンとロックは最新のものを搭載した改造車だ。


 なので、あのロシア人の見る目は悪くなかったと思う。絶対に許さんが。


――爺ちゃん、どんな反応するかなぁ。


 ケータの胸を期待と不安がよぎる。


 ここ最近、祖父とはほとんど会話してない。

 話しかけても生返事しかしないし、ようやく話したかと思えばすぐ「馬鹿孫」と罵声が飛んでくるからだ。


 しかしそんな祖父でも、祖母の愛車を盗まれたと知った時は一緒に怒ってくれた。


 ケータが必死に独自に捜索する中、代行屋のヘルハウンドを紹介してくれたのも祖父だった。

 犯人を成敗できないと知ってヤケ酒していた時も、秘蔵のスコッチを開封して付き合ってくれた。


 祖父はどんな反応をするだろうか。


 よくやったと喜ぶだろうか。それとも、やっと方をつけるたのかと呆れるだろうか。


――最近怒られてばっかだからなぁ、せめて普通の雑談がしたいんだが……。


 トホホと肩を落としながら、自宅の鍵を開ける。


「ただいま」


 返事はない。これはいつものことなのでスルーする。


 ケータは居間に向かった。


 この時間帯だと、祖父は居間のソファーでクロスワードパズルか、自動車雑誌のカー・アンド・ドライバーを読みながら夕飯までの時間を過ごす。


 その際にテレビをつけっぱなしにするのだが、見ていないからと消すと猛烈に怒るので要注意だ。


 居間からは案の定、今日の夕方ニュースの報道が聞こえている。


 またつけっぱなしにしてと思いながら今を覗いて、ケータは凍り付いた。


 祖父はいなかった。


 代わりにあったのは読みかけのカー・アンド・ドライバーと備え付けテーブル上の冷め切ったコーヒー、床に転がった祖父の杖。


 つけっぱなしのテレビでは、ニュースアナウンサーが空っぽの居間に向かって健気に報道を続けている。


 ケータの脳裏に、痴呆、徘徊の文字が浮かんだ。


 慌てて家中を捜索する。一階をくまなく探して、二階へ。

 そして窓の外を見るなり、安堵と呆れの溜息をついた。


 祖父が庭の端でしゃがみこんでいる。庭を囲むフェンスの角っこ、ちょうど錆びて一部分が崩壊していた部分だ。


 修復は自分がやると言っていたのに、お得意の「年寄り扱いをするな」の精神で張り切って外に出たのだろう。


 全く。

 ケータは徒労感に襲われながら、祖父を迎えに行った。


 居間のガラス戸を開け、外に出る。


 庭の角に座り込む祖父の背は以前に増して小さく細く、確実に老いが忍び寄っていることを感じさせる。


 そのことに郷愁と寂寥を覚えつつ、ケータは大声で呼びかけた。


「爺ちゃん何やってんの。もう暗いんだから中はいりなよ」


 返答はない。

 不審に思ったケータが近づくと、祖父が振り返った。


 祖父は猿轡を噛まされていた。

 解こうと足掻いたのか、半分ぐらい噛み千切ったそれは唾液まみれだ。見開かれた目には、怒りと恐怖が入り混じっていた。


「んん――!」


 祖父が叫んだ。


 直後、後頭部に衝撃が走る。

 ぐらりと視界が揺れ、思わず地面に膝をつく。


「ケータ!!」


 祖父の叫ぶ声がした。


 ああ、久しぶりに名前呼んでくれたなとずれたことを考えながら、残された気力で眼球を動かす。


 自宅から二人の人影が歩いてくる。


 そのうちの一人に、ケータは愕然とした。


 己の上司、クルテク警部補だ。

 隣を歩くスーツに身を包んだ青年に話しかけている。


 誰だ? 泣き黒子のある優男風な――。


 そこまでが限界だった。ケータの意識は奈落の底へ沈んでいった。




 ***




「おやおや。相手は近接戦の達人と聞いていましたが、意外とあっけなかったですね」


 USSA局員、オヴェドは倒れ引きずられる青年を一瞥して唇を尖らせた。


 一方、隣に立つクルテクは、青年を引きずる小柄な人物を非難がましい目で見やる。


「……あまり手荒な真似をしないでくれないか。これでもうちで一番有能な部下なんだ」

「加減はした」


 青年の襟首を手放し、中年はそう素っ気なく言い放つ。

 そのまま粛々と踵を返し、未だ暴れている元気なマクナイト老人を迎えに行った。


 オヴェドはマクナイト家内に潜んでいた特区警官――制服を身にまとっただけのUSSA捜査官に指示を飛ばす。


「処置を」


 捜査官が青年を屋内へと運んでいく。


 やがて青年の首には体内埋込インプラント型マイクロチップが埋め込まれることになる。

 数グラムのC4 爆薬に包まれたそれは、いざとなれば青年の延髄を破壊して死に至らしめる。


 不可視の首輪だ。


――彼女にも仕込んでいたんですがねぇ。


 オヴェドは己の首輪から唯一逃れた、深緑の双眸の少女を思い出す。


 手術で取り出そうとすれば、自動的に起爆する仕組みになっていたはずだが……はてさて。どんな手を使ったのやら。


「放せっ儂の孫に何をした!?」


 中年に取り押さえられながらも暴れる老人にオヴェドは感心した。


 杖がないと歩行もままならないと聞いていたが、なかなかに気骨ある老人だ。

 噛ませていた猿轡もすでに噛み千切っている。


 これだから元軍人は油断ならない。さっきだって、老人を取り押さえようとした捜査官の一人が、杖で片目を突かれて失明したばかりだ。


「貴様っ、軍人だな……!? 己の振る舞いが恥ずかしくないのか!?」


 唾をまき散らして怒鳴る老人に、中年は何も答えない。

 ただ淡々と老人を拘束し直し、捜査官に引き渡しただけだった。


「さすが冷静ですね」

「……私の仕事はいつも変わらん。ただ為すべきことを為すだけだ」


 中年――元陸軍狙撃学校先任将校、オズワルド・バートンは、無感動にそう告げた。


 『沈黙の鷹サイレント・ホーク』の異名で数多くの狙撃兵を震え上がらせてきた教官の、あまりの愛想の無さに肩をすくめる。


 標的の愛想の無さは教官譲りのようだ。


 そんなオヴェドの元に、部下を送り届けたクルテクが戻ってくる。


「終わったぞ。もう帰っていいか」

「ええ。ご苦労様でした。どうか、この事はご内密に」


 言われるまでもないと嫌な顔をしたクルテクは、そそくさと立ち去った。

 その背後に青年を担いだ捜査官が続く。監視役だ。


 さて、と手を打ったオヴェドはバートンを振り返った。


「ではあとは頼みましたよ。バートン大尉」

「……随分とまどろっこしいことをするのだな」


 バートンは不快げにこちらをじろりと睨む。


「はて、何のことでしょう?」

「27番地と手を組んだボルダー商事の活動を保護し、カマーフォード家の令嬢を27番地に相談するよう仕組んだろう。一体なんのつもりだ? 彼らを工作員にでもする気か」

「まさか。自分が工作員と思っていないところがミソなんですよ」


 己の私利私欲に忠実な者も、己を犠牲にして他者に尽くす者も、決まった行動パターンに添って行動する点で共通している。


 実に御しやすい。


 しかも、他人に操られているという自覚が全くないため、敵にも気付かれにくい。


 あの二人は良い駒だ。でなくては、数ヶ月かけて送り込んだ甲斐がないというもの。


 バートンはふんと鼻を鳴らした。


「何を考えているかは知らんが。USSAというのは存外無能なのだな。たかが一人の少女暗殺にこうも手をこまねくか」

「我々は確実性を選んでいるだけですよ。今も昔もね。それに、たかがではありませんよ」


 そうだ。あれはただの少女ではない。


 アレがもし公の場に出れば、合衆国の名は地に堕ちる。

 国家とUSSAの全威信をかけてでも、ブラックドッグを抹殺する必要がある。


 アレは最初から、存在してはならないものなのだ。


 かといって、追い詰めすぎれば窮鼠と化す。

 ただでさえ特区に逃げ込まれただけでも大失態なのに、この期に及んで五大マフィアと手を組まれては堪らない。なにが何でも阻止しなければ。


 しかしまあ。


「憐れですね、中途半端に育った少女兵というのも。非情に振り切れる方がよっぽど楽だったろうに、半端な愛情を受けたせいで土壇場で感情を捨てきれない。だからあれほど使い終わったらすぐ処分しろと言ったのに。あの5人も変な正義感を出さなければ、今ごろ――」


 風が奔った。視界にちらつく糸筋は、己の髪か。


「それ以上彼らを愚弄するなら、その舌を切り取るぞ。誰のせいでああなったと思っている?」


 抜身のナイフを鼻先に突き付けたバートンは、爆破寸前の怒気を孕んだ声で唸る。


 それをオヴェドはしばし無感動に見つめ、にっこりと笑った。


「それは無論ブラックドッグのせいですよ。言ったでしょう? あの5人は彼女を守るために死んだのです。かつての教え子の仇を取るためにも、アレを始末する必要がある。言ったでしょう。憐れだと。アレは存在するだけで周囲に死を振りまく、呪われた存在なんですよ」


 重苦しくも肌を刺すような沈黙が満ちる。


 冬の木枯らしが吹き抜けるのを待って、バートンは刃をおさめ踵を返した。


 立ち去ろうとする背にオヴェドは声をかける。

 警告と釘をさす意味を込めて。


「どさくさに紛れて逃がそうとしないでくださいね」

「……分かっている。あれとて、テロリストとして断頭台へ送られるより、兵士として戦死することを是とするだろう。ただ――」


 バートンは振り返ることなく天を仰いだ。


 黒雲がよぎる下弦の月は見事な黄金色で、地上を嘲笑うように見え隠れしていた。


「私に殺せれば、の話だがな。戦友を失おうと、『偽善』と誹られようと、あの男は最後まで己を曲げなかった」


 惜しい男だ。


 そう力なく首を振ったバートンは今度こそ去っていった。


 それを歯軋りを堪えながら見送ったオヴェドだが、短く吐息して思考を切り替える。


 次の手はすでに打ってある。その次の手も、その次も。

 そしてここから先、さらに手を打たねばならない。


――すべては国家のため、愛しき愚民のため。


 我ら『牡鹿スタグ』は人民を導く御旗。

 明白なる天命に殉ずる選ばれし先駆者なり。


『双頭の牡鹿』の名の元に、我らに仇なす叛逆の徒には断罪を。


 我らこそ、最も尊き正義を成し遂げる者。


「さて」


 務めは果たしに往かねば。








<注>

※今回のネズパース族の足跡は物語の都合上解釈したもので、史実とは異なります。本来の史実だと、ネズパース族はワシントン州のコルビル居留地に移送される前に、オクラホマ州へ移住させらています。

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