第80話 NINE of SWORDS ソードの9
NINE of SWORDS.
風 集中、熟練
ソードの9が示すのは「苦悶」「絶望」「恐怖」「決裂」です。
ベッドにて両手で顔を覆いながら上体を起こしている。情熱の赤い薔薇と黄道十二宮のシンボルを市松模様で飾った掛け布団は星の悪影響下で望まざる結果をもたらす暗示です。
ベッドには1人がもう1人を殺そうとしている彫刻が施されています。ベッドの上の絶望を表す真っ黒い壁には、過去の苦しみを表す9本のソードが水平に並べて掛けられています。ソードがもたらす絶望がこの人物に襲いかかろうとしているのです。
大事なものを失ったのか、決断のミスを悔いているのか。負の感情に苛まれて苦悩を暗示します。
ただ、そこからの気づきもあるのです。
おそらく目を覚まし、何らかの困難に対峙する「必要」があるのでしょう。
また自分の人生の終わりを悟り、悲しみと失望で眠れないのかもしれません。
知性で必死の思いで切り抜けてきたすべてのものが奪われた、もしくは大きな失敗が原因かもしれません。
不安・心配・不眠・夢・悪い知らせなどで真夜中に目覚めさせられる。もう少し軽い意味では「不眠症」。
【正位置】
「苦悶」思い悩む。物心両面での苦しみ。否定的な考えのために心細くなる。
「絶望」死、自己を過剰に批判しすぎて失望する。
「恐怖」深い悲しみ、不安、心配、憂鬱、落胆、孤独、悲観的、閉塞した状況。無力。
「決裂」交渉決裂、破局、離別、流産。
「犯罪」行動計画の失敗、遅れ、詐欺、欺瞞。精神的虐待や犯罪。
「後顧」重荷、愛する人や家族についての心配。大切なことを後から気づく。募る後悔。
犠牲となった兵士の家族の深い悲しみが感じ取られます。嘆き続ける女性は、愛する人が亡くなるのをその目で見たのかもしれません。あるいは、彼女自身がその戦いに関係しているのかもしれません。彼女は犠牲者でしょうか、それとも加害者でしょうか。質問者は精神的苦痛に苛まれています。
よくあるのが、別れた恋人あるいは質問者の近辺にいる冷酷な人によってもたらされる憂鬱・心配・不安・パラノイアなどです。
他のケースでは、精神的な虐待や犯罪が引き起こされているとも考えられます。むごいことを言われ、絶望の淵に立たされているといったようなことです。
脅迫と非難があまりに強く、プライドを失ってしまったかもしれません。内なる混乱の結果、自己嫌悪の気持ちに支配されているとも考えられます。
【逆位置】
「希望」安心、希望、報い、安堵。改善、脱出、暗闇の先の一条の光。
「解放」苦しみからの解放、問題の解決。立ち直るきっかけ。難局に対峙して低い地点から抜け出す。
「回復」回復の始まり。コンディションが改善される。
「疑念」投獄、疑惑、疑心暗鬼、被害妄想。負の感情にとらわれる、現実逃避。理由のある恐れ、恥。
「不安」否定的な思考パターンに陥る。さびしさ、不安。一貫性のないアイデア。
「病気」正位置ほどの程度ではなくても病気も暗示しえる。
正位置が表す苦しみは解決されます。希望、新しい信念と時間が、質問者を過酷な状態から救います。正位置では行動や態度から生み出された苦しみ、損失、悩みが現れています。逆位置なら質問者に、信念を持って耐えるようアドバイスしてください。問題はきっと解決します。
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