第79話 EIGHT of SWORDS. ソードの8

EIGHT of SWORDS.

 風 動き


 ソードの8が示すのは「忍耐」「抑制」「干渉」「危機」です。


 夜、恥辱を表す沼地に立てられた8本のソードの中に、目隠しをされ身体をがんじがらめに縛られた女性が立ち尽くしています。背後に権威の象徴である石の城はあれど周りに人影もなく、いるはずのない見張りとソードの刃を恐れ、自由を奪われて身動きがとれません。


 彼女は犯罪の加害者の影に怯えて、なすがままにされている被害者かもしれません。今ならDVやパワハラを受けています。

 この手の被害者は、酷い加害者にも良い面がいくつかある、という理由で犯罪を受け入れてしまう傾向にあるのです。


 「ソードの7」で気楽に罪を犯した人が捕まって精神的な牢屋に入れられているともとれます。


【正位置】

「忍耐」葛藤、考えすぎ、古い考えや机上の計画にこだわる。

「抑制」無力感、混乱、閉塞感、抑圧。身動きがとれない、力を奪われた状態、八方塞がり。停滞。

「干渉」自分自身もしくは周囲・他人からの干渉・制約。制限。

「危機」よくない状況、悪い知らせ。災難。病気。

「自虐」激しい非難、中傷、身を苛むほどの悔しさ。孤独感、被害妄想、自虐的、分析過剰。

「凡庸」独創性はあるが焦点が合っていない。重要なことに気づいていない。

 制限された力を意味します。質問者は自分自身の力に気づいていません。彼女は、自分自身が何を求めているのかわからないために、他人の言うがままになっています。かつてはパワフルだった彼女の行動は、極めて優柔不断なものとなったのです。

 あるいは、意識を内側へ向けるための何らかの集中的な霊的/精神的訓練。

 または不幸中の幸い。


【逆位置】

「克服」再生、やり直し、克服、未練を絶つ、抵抗。

「解放」束縛・金銭問題からの解放。自由に考え行動できる。多くの可能性を持っている。予想外。

「明晰」明晰さ、全体像を見る。

「敵対」胸騒ぎ、敵対、事故、裏切り。惨事。

「束縛」人目を気にしすぎる、計画に縛られる、予期せぬ困難、逃げ出せない、不本意な状況、足踏み状態。

「混乱」被害者意識。静寂が乱される。複雑すぎる。

 鳥は籠から出されて自由に飛びまわります。

 思考のプロセスははっきりとして干渉が減ります。

 恐れは収まり、苦しかった状況には救いの手が差し伸べられます。



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