タロット、ちょろっと、備忘録

第40話 QUEEN of SWORDS. ソードの女王

QUEEN of SWORDS.

　風の水　叡智／悲しみ　ダークブラウンの髪と茶色の瞳の年長の女性

　ソードの女王が示すのは「決断」「聡明」「独立」「貫徹」です。

　1羽の鳥が上空に羽ばたき、雲が低く上は青空の中で、ケルビムと蝶が彫刻された王座へ座り、精神の力を理解して正しい使い方をわきまえているようにソードを右手でまっすぐ掲げ、過去の傷や喪失や悲しみを物語る弔意を表す飾り房(未亡人のしるし)を巻いた左手を上に開いて顔の高さへ持ち上げています。

　鳥、雲、蝶、ケルビム(翼を持ったかわいい子供)は風象サインの強い精神力を表しています。

　王冠を飾る蝶は悲しみや痛みから霊的真実への、純粋な精神を通じた魂の変容を象徴します。これは彼女の純粋な心の表現でしょう。彼女はあからさまに不機嫌です。彼女は人生の苦渋をたっぷりと味わってきましたが、彼女の真実から目を背けたり拒絶したりしていません。彼女自身の真実の証を失えばすべてを失うと知っています。

【人物】愚行を容認することがなく、また思案する人。

【自分自身の中にある要素】シニカルな面。

【エネルギー】夢ではなく確かなものを求める現実主義者。

【正位置】

「決断」的確、本質を突く、観察眼、歯に衣着せない辛辣さ。

「聡明」思慮深さ、知的、理性的な思考、冷静沈着、周囲に流されない、慎重、上品さ。

「独立」別れる、別離。不妊。女性の悲しみと当惑。

「貫徹」攻撃的、失敗に厳しい、意思を貫く。

「我儘」否定、

「苦境」苦しい状況、恵まれない、哀悼、不在、剥奪。

　バランスのとれた女性的な思考とコミュニケーション。思考と人格の統合。調停者あるいは瞑想する人。他者および世界とのパートナーシップ。

　彼女の心は生活という戦場での武器になります。それは鋭く鋭敏で、批判的、分析力に富んでいます。彼女は困難・苦難を乗り越えてきたかもしれません。彼女のインパクトは相当なもので、彼女の敵を──それは、彼女の周りの人であったり、彼女自身の感情・肉体・心であったりしますが──圧倒しています。公平・公正・自由・ヒューマニティ・教育が彼女に行動を起こさせます。

【職業と為人】知性的な人、自立心のある人、決断力のある人、分析家。著述家。未亡人、オールドミス、意地の悪い女。鋭い心と目的をしっかり持った女性。悩める女性。ジャーナリズム、教師、テクノロジー、放送──こういったコミュニケーションに関連した仕事に適性があります。

【出来事】悲しみが彼女を取り巻き、彼女の生活は深い憂いで満たされています。

　別の見方では、自分自身をコントロールする理性──自立心を持ち情緒をコントロールしています。自分の人生は自分で決めます。

　独りなのは孤独ではなく人に頼らず生きているのです。

　結婚しているか、交際しているかもしれません。

　意志が強く何でも分析する癖があり、スキがありません。機敏で情熱家、多才ですから、決断力を持って困難を切り抜けていきます。

　優しさの反面、断固たる態度で周りの人々を導き、相談に応じます。

　深い洞察力で物事の表裏両面を見る彼女のユニークな能力は、彼女に心の清澄と正確力を与えます。勉学と心の探求に魅力を感じます。

　彼女は心に潜む力とその研究に興味を持っています。

　彼女の目的と信念に向かって、猛烈に突き進んでいきます。

　何でも経験してみること、知識の習得、個人の自由の達成といった事柄が彼女の行動の誘因となります。

【逆位置】

「頑固」理想に固執。

「悪意」ずるさ、偽り、詐欺。策略、冷淡。冷酷な言葉。

「身勝手」自己防衛、攻撃的。

「不安定」ヒステリック、イライラする、神経過敏、情緒不安定、八つ当たり。

「狭量」批判的、偏見、屁理屈。アンフェアな判断。

「混乱」混乱した状況、災い。

　心理的なバランスを欠き、女性らしさに偏っている。敵意を感じる。

　他のソードのコートカード同様、逆位置は「堕落」を表す傾向がある。

【職業と為人】厳しく裁く人、人に辛く当たる人。上品ぶる、よい女のように装う、強い性格のため人に好かれない女。執念深い女性。まさに泣きっ面に蜂で、悪いニュースとゴシップばかりを運んできます。

【出来事】パワフルな精神や人物が、更に周囲を支配しようとします。より穏便な解釈では彼女が孤高の場所から出て、人生と人間関係により関わる。

　あなたが好むと好まざるとにかかわらず、自分の意見をまくしたてます。

　その内容は否定的なもので、疑念に満ちており、勇気や希望を喪失させるものでしょう。

　不幸の記憶が常に彼女につきまとい、過去の事件での心の痛みを忘れようとはしません。自分から不幸な過去を離そうとしないのです。過去のつらさをあたかも鎧のように常に身につけ、さも「自分が成長できないのは、そのつらさのせいなのよ」と言わんばかり。現在を暗いものとし、自分の影響下にある人たちの将来を台無しにしてしまいます。

　彼女のソードは復讐や反逆の武器となります。狡猾な行為や悪賢い考えへと心を向けます。

　残酷な言葉を吐くようになり、判断は偏見に満ち、荒っぽいものとなります。

　自分を守るため冷酷な防御をするでしょう。

　つらい過去は彼女をより性悪な女性へと育てました。

　彼女にとってのしゃくの種が増え、不幸せになっていきます。

　彼女の意見は一方的なもので、信用できるものではありません。でまかせを平気で言うでしょう。

　このカードは、偏見と自己憐憫、裏切り、優柔不断さを意味します。