第8話 期末テスト①

学校が始まり、数日が経った。クラスでは、ゴールデンウィークに何をしていたかなどの会話で賑わっている。

「暁輔、ゴールデンウィーク何してたんだ? 」

「写真部でコテージを借りて1泊2日の交流会とお泊まり会をしたぐらいかな」

「お泊まり会って誰としたんだよ」

「天草さんの家で」

「やったな暁輔」嬉しそうに肩を組んできた。

「暁輔、夏休み始まるけどもしかして、写真部と海とか行く予定とかあったりしないよな」

「今はそのような予定はないけど多分行くと思う」そう言うと、翔也君は悔しそうにせがんできた。

「いいよな写真部は、部員の人は美人だし、長期休みになれば、色んなところに行くはでサッカー部は野郎どもと合宿や試合ばっかで疲れるわ」写真部への羨ましさとサッカー部に対しての愚痴を僕に吐いてくる。

数日が過ぎ、期末テストが近づいてきた。

放課後に写真部の部室でテスト勉強をすることになり、僕と天草さんは一緒に部室へと向かった。

「失礼します」2人で声を合わせて入った。

まだ、部室には誰も来ていなくて、待っていても時間の無駄と思い、2人で先に勉強を始めることにした。しばらくして、残りの3人も部室に来て勉強を始めた。気がつけば、周りは、日が沈み始めていて、下校時刻が近づいていた。

「もう、下校時刻ね」部長はスマホを確認して、僕たちに伝えた。

みんな、自分の荷物をカバンに入れ、部室の鍵を閉めて、鍵を職員室に返し、靴に履き替え、学校を後にした。

週末は、近くの図書館で天草さんと一緒に、勉強したり、翔也君と僕の家で勉強したりして、万全の状態でテストに挑んだ。

テストは1日3科目で4日間あり、1日目は、国語、世界史、数学の3科目で、前回のテストで世界史は50点と平均以下だったため、天草さんや水瀬さん、如月さんに教えてもらい、平均点越えを目指している。

1日目は無事に乗り越え、教えて貰ったところの山が当たり、高得点が期待できる。

「天草さん、水瀬さん、如月さん世界史教えてくれてありがとう。教えて貰ったところがほとんどでかなり高得点がとれそうだよ。今度、何かお礼をさせて欲しい。」

女子3人はお礼が何かいいか話し合っている。

明日の科目は、英語と化学、家庭科の3科目でどれも得意科目なので自信がある。

「倉岡君って、英語得意だったよね?」そう聞いてきたのは、如月さんだった。前回の英語のテストは95点でクラス中で噂になり、何故か学年中に情報が広まっていた。

「得意だよ。どこが分からないの?」

英語を如月さんに時間いっぱい教えて1日目を終えた。

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