第4話 ゴールデンウィーク交流会~1日目~

ゴールデンウィークに入り、学校は休みで写真部のみんなと県外のとあるコテージを借りて1泊2日の交流会が始まろうとしています。

「みんな揃ったかな」と、顧問の神林 清奈先生の合図と共に「はい」と、部員全員が息を揃えて返事した。

学校のバスを借り、約2時間バスに揺られ交流会の会場のコテージに到着した。

「楽しみだね 倉岡君」笑顔で呼びかける天草さんはいつも以上に嬉しそうだった。

「うん、楽しみだね」こんな無愛想な返事しか出来なかった。

一旦部屋に荷物を置きに生き、次の予定まで休憩を取る事にした。

「ねぇ、倉岡君ってどうして写真部に入ったの」と、水瀬さんと如月さんが話しかけてきた。どういう経緯で入ったかを淡々と説明し打ち解けることが出来た。

集合時間になり、コテージの近くにある砂浜で野外炊飯の準備を始めた。先程の部屋で誰が何をするか役割分担し、先生と時峰先輩がテントなどの設営担当、水瀬さんと如月さんがカレー担当、そして、僕と天草さんが炊飯担当になった。どの班も順調に進み、無事完成した。みんなからは自然と笑顔が溢れており、さっきまでの疲れがまるで消えたかのように、清々しかった。食事を終え、コテージに戻り、入浴を済ませ、部屋でトランプやオセロなどのゲームをして、11時頃に睡眠へと入った。夜中2時くらいに目が覚め、コテージのベランダに行きやよ風に当たってた。

「あれ、倉岡君も目が覚めたんだ。」

「ごめん。起こしてしまった。」

「私、こうやってみんなと一緒にお泊まりするのが初めてでなんだか眠れなくて」天草さんの寝巻き姿は見とれるほど様になっていた。

10分くらい夜風にあたり、「そろそろ寝ないと明日起きれないよ」と天草さんに言われ、自分の布団へと戻り、深い眠りへと入った。

翌朝、目が覚め、時計を見ると、長針は5時を指していた。まだみんな寝ていて周りを見渡すと恐ろしい光景が広がっていた。

「僕は、昨日、みんなの邪魔にならないように少し離れてねていたはずなのになんで、僕の隣に天草さんがいるんだ」そう頭の中でつぶやいた。誤解を招かないように天草さんの布団をそっとずらして怪しまれないように二度寝をした。

7時になり、コテージの館内放送が流れ、みんな起き始めた。

「おはよう、倉岡君」と、可愛らしいあくびをしながら挨拶をした。

「おはよう、天草さん」と僕も挨拶を返す。

朝食を食べに食堂へ行き、一日分のエネルギーをチャージして今日の予定に備えて準備を始めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る