衝動買い
ちっちゃいの「主は何処へ、、」
私が裏路地を抜けるまで、
誰も私を構わなかった。
通りに出ると皆は避けた。
まあ、血塗れだからな、、
ちっちゃいの「あるじぃ~、、
って、、大丈夫ですか!??」
ちっちゃいのは身に付けていた服を破き、
私の汚れた身体を拭く。
「おぉ。
何か良いのはあったか?」
ちっちゃいの「お怪我は??」
「大丈夫。」
ちっちゃいの「すいません、、
つい、うっかりしてしまいまして、、
主の側に居ると言ったのに、、」
「良いんだよ。
服。新しいの買おうか?」
「主、、」
ちっちゃいのは今にも泣き出しそうだ。
適当に夕飯も買い、
奴等にもお土産を買った。
ちっちゃいのは交渉上手だった。
おかげで割かし安く買えた。
「お前を連れてきて良かったよ。」
ちっちゃいの「私も主と行けて良かったです。」
手荷物いっぱいに家に向かった。
「ほら!
さっさと歩け。こののろま!!」
鎖で繋がれた奴隷らしき奴等は、
綱で引っ張られながら男に引かれる。
真ん中に居た奴が倒れると、
男はそいつにムチを打つ。
男「おい!
こんな所で倒れるんじゃねえ!!」
「ッッ、」
声にならない悲痛な声を漏らす。
「おいっ。」
男「あ?
何だ?」
「こいつらいくらだ。」
男「売りもんじゃねんだよ!!
さっさと消えろ!!
このっ、、」
奴隷が倒れるまで男はムチを打つ。
ちっちゃいのが見かねて間に入る。
ちっちゃいのは吹っ飛ばされると、血を流す。
ちっちゃいの「勘弁して下さい、、」
男「邪魔すんな!!」
再び間に入るちっちゃいのにムチが当たる瞬間、
私は間に入り、男の手を止める。
ムチは私の顔を掠める。
「いってえ、、
こんなに痛けりゃ、、
立ち上がれねえよな、、」
男からムチを取り上げ、男の脚を切る。
男「うわぁあああ、、」
悲痛な叫び上げる。
私はムチを男に打つ。
ピシッ、、
男「痛い、、、」
ピシッ、、
男「うわぁあ、、」
音は液体を叩く音へと変わり、
ビュンビュンと空中を切る。
男の悲鳴は辺りが暗くなるまで続いた。
声が止んだ頃。
私は我に返った。
「わりい。」
ちっちゃいのは引いていた。
鎖で繋がれた奴等は怯えていた。
ちっちゃいの「主、、
身体を拭いても、良い、、でしょうか?」
「大丈夫だ。
帰って風呂に入る。
そいつらの鎖取れるか?」
ちっちゃいの「朝飯前です。」
解放された奴隷達は頭を下げ、
逃げる様に去って行く。
犬みたいな奴はただ立ち尽くす。
物体を見つめ、動かない。
ムチを打たれて居た奴は、
そのまま動かない。
「家帰ってあいつら呼んで来てもらえるか?」
ちっちゃいの「はい!」
しばらく無言の空間が続く。
買った土産を燃やし、火を灯す。
辺りはすっかり暗闇に包まれた。
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