買い物



奴隷商人の家には金が沢山あった。




どうやら溜め込んでいたらしい。






ある程度。出て行った奴等に渡し、




今居る奴等にも月々渡している。






この世界の事をあまり良くは知らない。






だから買い物がてら街に行く事にした。






奴等を誘ったが、ちっちゃいのだけ




着いて来ると言った。




ちっちゃいのは義理堅い様だ。






ちっちゃいの「買い物なんて、何十年。




いや、初めてかも知れないですね、、」




ちっちゃいのは何だかウキウキしている。




「そうなのか??






なあ、お前はやりたい事とかねえのか?」




ちっちゃいの「やりたい事ですか、、






主の側に置いて頂ければ、、」




ちっちゃいのは、私の周りを




ぐるぐると周りを回りながら歩く。






まるで落ち着きのない子供の様だ。




「お前は前の奴に良くしてもらったのか?」




ちっちゃいの「全然。




むしろずっと憎んでましたよ。






洗脳されたり、薬を使われたりしてる奴も




中には居ましたけど、、






私にはそうゆうのはあまり効かなくて、、」




「そうなんだな。






お前見掛けによらず強いんだな?」




ちっちゃいのは笑顔で頷く。




「はいっ!」






街は賑わっていた。




見馴れないモノで、




そこらじゅうが溢れかえっていた。




ちっちゃいの「うわぁ、、




すげぇ、、




すげぇ、」




あちこちを走り回っている。




「無理にでもあいつらを




連れて来るんだったな、、」




あいつらは外の世界を知らない。






"まるで、前の私みたいに、、"






世界は広い。




それは時に、




良くも。悪くもある。






「まあ、そのうちな、、」






「おにいさん。




奴隷いらないかい?






若いのから子供まで、




労働力や、床の相手まで、、」




奇策に話しかけてきたのは、




胡散臭い中年の男だった。






「そうかい。




じゃあ、見せて貰うかな?」






そう言うと、男は路地裏へと案内する。






ちっちゃいの「凄いですよね、、






あの、、これ、買っても良いですかね?




あれっ、、






やばい。はぐれた!!!」






路地裏は変な奴等が目を光らせ、




怪しい店が沢山並んでいた。




「すげえな、、」




中年の男「おにいさん。




ここらは初めてで?」




「まあな。」




ずっと誰かに見られている。




めんどくせえな、、






中年の男「じゃあ、ここら辺で、、」




男はそう言うと立ち止まり、




隠れていた数人が姿を現す。




男1「脱ぎな。」




男2「全部置いて、消えろ」




男3「楽勝だろ。」




手には刃物が。






「端っからこうするつもりだったんか?」






中年の男「そうさね。




慣れてない奴に声掛けて、




有り金を根刮ぎ貰うのが、




俺達のやり方なんだよ、」




「そうかい、、」






男1「観念しな。」




男2「うりゃあ、、」




男は声を上げると、




私へと斬りかかって来た。




交わしながら私は男の首元をかっきる。




男1「うわあぁ、、、」




中年の男「やってくれたなあ、、」






「まあ、何て言うか、、




嘘までなら良いんだけどさ、、






こりゃ仕方ないよね。」




血で視界が汚れる。




男3「ふざけんな!!」




男を軽く流し、再び殺る。






物体は鈍く地面に倒れる。




男1「ひぃいいい!」




尻餅を着くと、男は逃げていく。






「もういんじゃねえの?」




中年の男「そんな事言っても、




お主は逃がしてはくれないだろう、、」




「いや。




別に良いけど。」




下に転がった物体を漁り、




金目のモノを手に取る。




「ほら、」




物体から取ったモノを




中年の男に投げる。






「兄弟かなにかか?」




中年の男「いや、、






ただの腐れ縁だ。」




男は頭を下げ、あとにする。






「あー、、




場所を聞けば良かったなあ、、」




















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