第8話 初ライブ

情熱を持った16才の行動力は凄い。バンド結成1年。高校2年生の時、自分達で企画して単独ライブをやった。近くの楽器屋にPAを手配し、市民会館の中ホールを借り、ライブチケットをデザインして印刷会社に発注した。黒いチケットにはシルバーでバンド名を入れた。


全曲BOOWY。市民会館中ホールの入り口にはタツヤと作った〝Live House Anarchy〟のプレートが飾られた。友達、同級生、後輩。100枚擦った1枚500円のチケットは70枚近くが売れた。

初めてのライブ。確かに中学の予餞会でステージには立ったが、その時とは本格度合いがまるで違う。

お粗末なPA。モニター無し。家で練習に使っている15Wのギターアンプのラインジャックから直接PAに繋いだ音は最悪。こんな状態だったが、16才のバンドマンには本格的なライブ。リハーサルから気分は高揚し、本番さながらのノリで演奏する。


お客さんが入り、大音量でショパンの革命が流れる。Revolutionの初ライブが始まった。

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