ep2. 1年2組
◆
学校へは途中でバスに乗る。
学校の最寄りのバス停に着くと、もう同じ制服の生徒たちがそこら中にいた。
1年生はそわそわしながら歩いてるからすぐわかる。他の学年の人達は各々友達と喋りながら歩いていた。
とりあえず周りの人のあとをついていくことにした。
閑静な住宅街を通ったり、ひたすら何も無い道を歩いたりすること約20分。
いよいよ私が今日から通う、
「おお…意外とでかいな」
私立ということもあって、無駄に立派な校門。どーんと立っていたのは、おそらく生徒指導の先生だろう。通りすがる生徒たちに「おはよう!!」と大声を張り上げている。
「お、新入生か?おはよう!」
その先生は私や、私の周りにいた1年生たちに明るく声をかけた。正直いって朝からこのテンションはきつい…。私の顔、きっと今すごくひきつってる。
「お、はよう…ございます」
「声が小さいぞ!新入生はまずはクラス表を確認して、自分のクラスに向かってな。黒板に次の指示が書かれているからそれを確認するように!」
「はぁい…」
周りの1年生も私と同じような反応で若干引き気味に軽く会釈をしてその場を離れる。
あの先生、絶対体育の先生だよ…。
また絡まれると厄介なので、私もいそいそとその場を後にした。
◆
「たかはし…たかはし…、あった!」
校内に入るとすぐにクラス表はあった。全部で4クラスあるみたい。私は1組から順番に確認した。知ってる子はいないから自分の名前だけを確認すればいい。
順に見ていると、どうやら私は2組らしい。
「2組の場所は…A棟の1階っと」
千隆中は広い。大きな棟が3つあって、A棟は各クラスの教室、B棟は保健室や理科室などの特別教室、C棟は体育館や武道場、クラブ専用の教室があるらしい。…広すぎる。迷子になりそう。
自分のクラスの教室の場所を改めて確認し、私はその方向へと向かった。
青い自転車 早川 律 @ritsu_novel
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