第3話『雨の部屋』

とりあえず、俺はカルテを手に持ちながら

扉を開けた。

「あら?担当医さん速いのね。」

開ける前に着いたことに早く気づいた少女。

何故俺が着いたのが分かったのか驚きだ。

「私のところに来て話をしましょう。」

俺は室内に入るとそこには笑顔で微笑んでいる

少女の姿があった。

「とりあえず、保留になった。一応これ置くから感想を言って欲しい。」

彼女にカルテを渡して手を探って触ったり、たまに離したりとかしていた。

「なんだか、少し変わったカルテね。」

と笑顔で俺にカルテを渡して来た。

「そうか」と俺は返事を返した。

「そうだわ、貴方、名前なんなのかしら?

毎回わからないから気になっていたのよ。」

「育、お前の名前ってそういえばなんていうんだ?」

「私は芽好(めい)、芽好よ。覚えた?」

「あぁ、覚えたよ。」

「それじゃあ今日から私達はお友達よ。

いいわよね?育」

「あぁ、構わないさ。ところで芽好、お前さっき何で俺が着いたのか分かったんだ?」

「私目が見えなくても耳は良いのよ。育の歩幅や足音だって全て覚えているわ。」

「なるほどな。それじゃあ、俺はまだやることあるから席外すぞ。」

「いってらっしゃい。」

俺はカルテを回収して芽好の病室から出た。

芽好はぬいぐるみを持って口を開く。

「紅以外と友達ができたよ。デイジー。」

「よかったな!芽好!えらい!友達増えた!」

「えへへ、今日も雨だけど話すと楽しいわ。」

芽好はぬいぐるみをギュッとして横たわった。

「おやすみ」


to be continue....

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