凍京小話②『特夷隊について』



刹那:どうも、毎日暑いが夏バテしてないか?聖剣兄弟の四男、刹那せつなだ。第一章終了ってことで解説コーナー『凍京小話』をお送りするぜ。


今回のテーマは、作者の奴が無茶苦茶迷ってたんだが、『特夷隊』について、解説するぜ。

ネタバレにならない程度に話をするから、しっかりついてこいよ。

そんじゃ、俺の講義開始だ。


『特夷隊』は通称で、正式名称は、『大統領直属特務怪夷討伐小隊』ってお堅い名前がついているが、ようは、日ノ本共和国大統領・柏木静郎の私設部隊だな。


本作の五年前。関東大震災の揺れで封印の解けてしまった怪夷を退治する名目で設立された部隊だってのは、凍京の重要事項なんだが、まあ、一国の権力者が私設部隊持つとか、軍部からはかなり反対された案件ってのは、言うまでもない。

真澄も、大分渋ってたしなあ。


まあ、怪夷の討伐っていう大義名分の下に設立されたが、大統領の個人的な組織って側面は変わらない。

政治的な駆け引きは俺にはよく分からないが、まあ、未だに軍部から睨まれているのは否めないな。

この話は、この先本編で出て来ると思うから、この位で。


特夷隊の仕事は主に二つ。


1、怪夷の発生調査及び討伐

2、大統領の護衛


1に関しては業務のほぼ大半って感じだな。

特夷隊の活動は主に日暮れから明け方。これは、怪夷の出現が夜だから。

毎晩夜間巡回として四人一組で凍京の街を見回り、怪夷が出現したら退治する。

怪夷は毎日出る訳じゃないから、宿直二人と日勤帯でチームを組み、巡回が終ったら宿直組が詰め所に残って、一晩万一に備える。

実は、怪夷の発生にはパターンがある事が証明されているんだが、それは本編で。


2はその名の通り、大統領柏木の護衛だ。この護衛も二人一組で行うんだが、こっちは昼間のみの任務で、一応夜は怪夷討伐の応援に備えている。


この1、2の業務を三交代で一週間を目途にメンバーを変えて回している。

休み?

ああ、一応、大統領護衛は週休二日が約束されているから、そこで休みを取るみたいだな。

後は、持ち回りで休みを取るみたいだが、現代の警察と一緒で、オフって言っても、何かあれば職場に駆けつけるのが普通だから、余程の休暇届をださない限りほぼ仕事だな。

軍人じゃないが軍人みたいな部分があるから、そこは本人達も承知のうえだろ。

大正時代だしな。


仕事の内容と流れはこんくらいか。

後は、事務仕事や訓練なんかも業務の一つだな。



さて、特夷隊の隊員は、設立当時と現在でちょっと変化している。

次回から第二章に入って登場人物も増えるみたいだし、ちょっとおさらいしとくか。


設立時隊員

隊長:九頭竜 真澄

副隊長:柏木 海静


赤羽 隼人

月代 拓

宮陣 春樹

東雲 朝月


これが五年前の設立当時のメンバーだ。

そして、お次が...



現在隊員

隊長:九頭竜 真澄

副隊長:赤羽 隼人


月代 拓

東雲 朝月

宮陣 大翔

六条 桜哉


こっちが、現在のメンバーだな。

この他に、補佐役で軍医の三好を加えた構成で特夷隊は凍京で密かに蠢く怪夷討伐に命懸けで当たっている訳だな。

まあ、この凍京の前日譚に当たる『逢坂怪夷奇譚』でも、主人公達は命張ってたし、それは今回も変わらないか。



実は、ある理由があって、初期のメンバーが現在は入れ替わっているんだが、その理由は第二章から明らかになっていくぜ。

現在名前がない奴がどうなったか…今はまだ内緒な。


この六人に南天や鬼灯達が関わる事で、どうなっていくのか。

それは、この先これを読んでるアンタの目で確かめてくれたらいいさ。



あんまり長く喋るとネタバレしかねないので、そろそろ終わりにするぞ。

今回の小話が、少しでも役に立てばそれでいいさ。

お付き合い頂き誠にありがとうございました。







****************





次回8月14日の更新を予定しておりましたが、諸事情により一週お休みさせていただきます。

第二章開幕は、8月21日より。

よろしくお願い致します。

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