014

「……やめるなら今だよ?」


「日下さんこそ。私エッチ下手ですよ?いいんですか?」


「芽生はそいつとエッチして気持ちよかった?」


「あんまりです。なんかいろいろ求められてそれをこなすのに必死というか」


「そっか、別れてよかったじゃん」


「よかったんでしょうか?」


「まだ未練があるの?未練があるなら俺と寝ない方がいいよ」


「未練はないです。ただいろいろ言われて悔しいだけです」


話している間中、日下さんは私の頬を撫でたりウエストのラインをなぞったりと焦らしてくる。私は体の奥からわきあがるゾクゾクが止まらないでいた。


こんな風に痺れるような感覚になるのは初めてで、どうしたらいいかわからない。ただただ日下さんの魅力に取り憑かれているのだろうか。


気づけばあっという間にはだけさせられ、更にきわどい部分にまで手が触れていく。


「あっ、んっ、」


声が出ようものならすぐに濃密なキスで唇を塞がれ、くちゅっと唾液が絡み合う音が聞こえた。


苦しい。

でも気持ちいい。

もっと触ってほしい。

もっとキスしてほしい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る